中国経済、5月に落ち着き示す-固定資産投資は伸び鈍化

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  • 工業生産は前年同月比6%増、小売売上高は10%増
  • 1-5月の都市部固定資産投資は9.6%増、市場予想下回る

中国経済は5月に落ち着きを示した。工業生産が持ちこたえているほか、石炭など伝統的産業の落ち込みが打撃となって伸びが縮小しつつある民間投資を消費者と政府が下支えしている。

  ブルームバーグの月次中国ナウキャスト国内総生産(GDP)指数は5月に6.9%と、前月からほぼ変わらずで、中国指導部の2016年の目標レンジ内に十分収まっている。今年1、2両月は6.3%近辺だったが、3月には融資急増を背景に7.1%に加速していた。

  中国国家統計局が13日発表した5月の工業生産は前年同月比6%増で、エコノミスト予想と一致。5月の小売売上高は同10%増加。ただ、1-5月の都市部固定資産投資は前年同期比9.6%増と、エコノミスト38人全員の予想を下回り、2000年以来の低水準となった。

  一部の業界再編の取り組みが影響を及ぼし始めているにもかかわらず、5月の輸出改善と生産者物価指数(PPI)の低下率縮小に加えて今回のデータで、政府が金融刺激策と財政面の支援策で短期的な見通しを下支えしていることが示唆された。
  
  固定資産投資の伸び鈍化は民間企業による石炭・鉄類投資の減少が主な原因だと、ナティクシスの大中華圏担当シニアエコノミスト、アイリス・パン氏(香港在勤)は分析する。同氏は「こうしたセクターの過剰生産能力が高いことを反映している」とした上で、「民間企業は投資を手控えているものの、国営企業が経済全般を支えていることを全体の固定資産投資のデータは示している」と語った。

  スタンダードチャータードの大中華圏経済調査責任者、丁爽氏(香港在勤)は「主なリスクは下振れリスクを抑えるため民間投資をいかにして安定化させるかだ」と指摘。「民間投資を直ちに押し上げることはできず、短期的に成長目標を達成したい場合、公共投資拡大が唯一の解決策かもしれない」と述べた。

原題:China’s Economy Steadies Even as Investment Growth Slows (2)(抜粋)

(2段落目を追加し、コメントを差し替えて更新します.)
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