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英ポンドが全面安、EU離脱リスクを警戒-対円で一時、3年ぶり安値

東京外国為替市場では、英ポンドが全面安の展開。同国の欧州連合(EU)離脱リスクを警戒したポンドへの売り圧力が前週末に引き続き強まっている。

  ポンドは午前9時39分現在、主要10通貨全てに対して下落。特に円に対する下落率は一時1%を超え群を抜いていた。

  ポンド・円相場は一時1ポンド=150円67銭と、2013年8月以来のポンド安値を付けた。ドル・円相場もポンド安・円高につられる格好で2営業日ぶりのドル安水準1ドル=106円39銭を付ける場面があった。
  
  みずほ証券投資情報部の由井謙二FXストラテジストは、「海外からのリスク回避の流れがあるので、中国指標などをにらみながら、リスク回避が強まるところには警戒が必要」と指摘。「Brexit(英国のEU離脱)リスクが高まるようだと円やドルが買われて、ド ル・円ではそれほど大きく動かないが、クロス円が低下する という展開になる」とみている。

  週末公表された2つの英世論調査の結果はいずれも英国のEU離脱支持と残留支持が拮抗(きっこう)し、予断を許さない情勢となっている。

  オブザーバー紙の委託でオピニウムが実施したオンライン調査(11日公表)によると、残留派が44%、離脱派が42%と統計上有意な差はつかなかった。共に1週間前から1ポイント増加した。調査会社ユーガブがサンデー・タイムズ紙向けに実施した世論調査では離脱派が43%、残留派が42%だった。7日公表の数字から離脱派は1ポイント伸ばし、残留派は変わらなかった。
   
  SMBC日興証券の野地慎為替・外債ストラテジストは13日付のリポートで、ここ数日のグローバル市場は「Brexitに備えたポジション調整」のような動きが各国で見られていると指摘。日銀追加緩和がもたらすと期待される株高・円安の効果も、その後の1週間における「Brexitに備えたリスクヘッジ」がもたらすリスク回避的な動きで相殺される恐れがあるとした。

 この日の東京株式市場は、3営業日続落で始まった。英国のEU離脱懸念や円高進行が株売り圧力につながっている。日経平均株価は続落で始まった後も下げ幅の拡大が続いており、一時は前週末比365円01銭安の1万6236円35銭と1カ月ぶり安値を付けた。

  三井住友銀行為替トレーディンググループの佐藤慎介グループ長は、「日本株も重くなるようだと、ドル・円は節目の106円や年初来安値の105円55銭が意識されやすくなる」と指摘。「今週の日銀決定会合では政策変更は見込んでいないが、英離脱リスクが高まった場合、クロス円経由で円が選好されやすくなる可能性もある」とみている。

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