米国債(10日):上昇、10年債利回りは2013年以来の低水準

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  • 独10年債利回りはゼロに接近、一時過去最低の0.01%
  • 世界の債券指数、年初来では少なくとも1997年以降で最大の上昇

10日の米国債相場は上昇。10年債利回りは2013年以来の低水準となった。世界的に債券利回りが過去最低を更新するのに伴い、より良いリターンを求めて米国債に投資資金が流入した。

  世界的な成長懸念や英国の欧州連合(EU)離脱の是非を問う国民投票を23日に控えていることで、安全性を求める動きも活発になった。ドイツ10年債利回りが過去最低の0.01%をつけたほか、日本とスイス国債も上昇し、既にマイナス圏にある両国債の利回りは過去最低を更新した。米国債の利回り曲線はフラット化し、ブレークイーブンインフレ率は低下。経済成長は緩やかなペースになるとの見方が背景にある。

  バンク・オブ・アメリカが世界の投資適格債をまとめた指数は、昨年12月末以降に4.6%上昇と、少なくとも1997年以来で最大となっている。最近では3日の米雇用統計発表後に債券は大きく上昇。米金融当局が数カ月内に利上げを実施するとの観測が大きく後退した。

  シーポート・グローバル・ホールディングスで政府債トレーディング戦略を担当するマネジングディレクター、トム・ディガロマ氏は「誰もが米国債に逃避している」と指摘。米連邦公開市場委員会(FOMC)を来週に控えていることが利回り低下につながっているが、「英国民投票の方がはるかに重要だ」と述べた。

  ブルームバーグ・ボンド・トレーダーのデータによると、ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは前日比5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の1.64%。終値ベースで13年5月以来の低水準。同年債(表面利率1.625%、償還2026年5月)価格は13/32上げて99 27/32。

  2年債利回りは4bp低下の0.73%と、1カ月ぶりの低水準。この日公表された世論調査では、英国のEU離脱支持が残留支持を10ポイント上回った。ORBがインディペンデント紙の依頼で2000人を対象にまとめた調査によると、離脱支持は55%と、4月の前回調査から4ポイント上昇。一方で残留支持は4ポイント低下して45%となった。

  2年債と30年債の利回り差は172bpに縮小。債券市場のインフレ期待指標である、10年物のブレークイーブンレートは2日連続で低下し1.56%となった。
 
  フェデラルファンド(FF)金利先物市場の動向に基づいてブルームバーグがまとめたデータによると、6月の利上げ確率はゼロと織り込まれている。5月雇用統計発表の前日には22%だった。年末までの利上げ確率は50%で、同76%から低下している。

原題:Treasury Yields Fall to Lowest Since 2013 as Global Bonds Surge (抜粋)

(第3段落と5段落以降を追加し、更新します.)
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