エフィッシモの川崎船株保有、3分の1超す-特別決議阻止の権利得る

シンガポールのヘッジファンド、エフィッシモ キャピタル マネージメントによる海運大手の川崎汽船株の保有比率が3分の1を超えた。仮に川崎船の経営陣が定款変更や会社の解散・合併など重要事項について株主総会で特別決議を求めた場合、エフィッシモは単独で阻止することもできる権利を得た。

  エフィッシモが9日に関東財務局に提出した大量保有報告書によると、5月25日から6月2日までに市場内で川崎船株を1285万3000株取得し、保有比率は32.47%から33.84%に増加。さらに7日までに258万4000株買い増し、保有割合は34.11%となった。保有目的については、「純投資」と説明している。

  物言う株主として知られた旧「村上ファンド」の系譜を引くエフィッシモは、昨年9月4日の報告書で初めて川崎船株の大量保有者として登場、保有比率は6.18%だった。ブルームバーグ・データによると、同社は川崎船の筆頭株主。特別決議は、議決権行使が可能な株主の議決権の過半数を有する株主が総会に出席し、出席株主の3分の2以上の賛成で成立する決議を指す。定款変更や会社の解散・分割・合併、事業譲渡、取締役・監査役の解任などが具体的事例で、会社法下では議決権保有割合が3分の1を超す株主は特別決議を単独で阻止することも可能だ。

  SBI証券の鈴木英之投資調査部長は、「保有比率を上げているということは、何か改善余地があり、要求すれば株価が上がるという思惑があるのではないか」との見方を示した。

  川崎船によると、6月24日に株主総会を開く予定。IR・広報グループの二口正哉・情報広報チーム長は、ブルームバーグの電話取材に対し「個別の株主についてはコメントを控えさせて頂いている」と述べた。エフィッシモは、個別の投資先についてのコメントは差し控えている、と電子メールで回答した。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE