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LINE:7月に日米上場、時価総額は5880億円

更新日時
  • 今年のIT企業のIPOとしては世界最大規模
  • 調達資金は海外展開など成長戦略投資に充当へ
Line store.

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Photographer: Brent Lewin/Bloomberg
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スマートフォン向け無料通信アプリを運営するLINE(ライン)は7月に東京とニューヨーク両市場に上場すると発表した。今年のIT企業の新規株式公開(IPO)としては世界最大規模。

  10日の発表資料によると、東京証券取引所に7月15日、ニューヨーク証券取引所には同月14日に上場する。想定発行価格は2800円で、仮条件を6月27日、公開価格を7月11日に決定する。発行時の株式総数と想定発行価格から試算した時価総額は約5880億円で、手取り概算額は980億円となる。ラインは調達した資金で、債務返済や海外展開など成長戦略投資に充てる。

  ラインは日本では、高い市場シェアを背景にゲームやアプリ中で使うスタンプから収益を上げる。ただ、一段の成長へ向け、米フェイスブック傘下の「ワッツアップ」や中国テンセント・ホールディングス傘下の「微信 (ウィーチャット)」などとの世界での競争に勝ち抜く必要がある。ラインは上場により新たに調達した資金で、世界展開を進める考えだ。

  ミョウジョウ・アセット・マネジメントの菊池真最高経営責任者(CEO)は、利益成長への期待から上場直後はライン株が高値で取引されると分析した。ただ収益化の機会が限られていることから「期待を実現するのは難しい」とみており、市場を納得させるためには四半期ごとの実績が必要だと述べた。

2年前から大幅減額

  ラインは2014年に東京証券取引所と米証券取引委員 会(SEC)に上場を申請していたが、事業展開を優先し延期していた。当時は上場した場合の時価総額が1兆円以上になるとみられていたが、大幅な減額となった。

  4月の発表によると、ラインの3月末時点の世界の月間利用者数は約2億1840万人。うち同社が主要4カ国と位置付ける日本、タイ、台湾、インドネシアは1億5160万人だった。ワッツアップは2月に月間利用者数が10億人を突破している。微信は3月末時点で7億6240万人だった。

  ラインの1-3月期の売上高は前年同期比21%増の341億円で、広告とコンテンツがそれぞれ35%、スタンプなどコミュニケーション事業は22%を占めた。

  ラインはネイバーの100%子会社で、2000年にゲーム会社として設立された。10年には、粉飾決算事件で上場廃止となったライブドアを子会社化。11年6月に無料通信アプリの提供を開始した。出澤剛社長は15年4月に就任した。

  4月のブルームバーグとのインタビューで出澤社長は「いまユーザーを増やす上で一番力を入れているのがインドネシア」だとし、月間アクティブユーザーが過去2年間で3倍に増加したと述べた。その上で、それ以外のアジアから中東地域にかけてもトップシェアを取れるよう働き掛けていると話した。

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