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日本株続落、商品安嫌気し資源売られる-世界的金利低下で金融も弱い

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10日の東京株式相場は続落。原油や銅など国際商品市況の下落が嫌気され、鉱業や石油、非鉄金属株といった資源セクター、鉄鋼や海運株が業種別下落率の上位に並んだ。世界的な金利低下を背景に、銀行など金融株も軟調。

  TOPIXの終値は前日比6.69ポイント(0.5%)安の1330.72、日経平均株価は67円5銭(0.4%)安の1万6601円36銭。

  ちばぎんアセットマネジメントの奥村義弘調査部長は、「日本の債券先物が過去最高値を付ける一方で日本株は下落、全体としてはリスクオフのムード」と指摘。来週の日米金融政策会合、23日の欧州連合(EU)離脱の是非を問う英国民投票を控えポジションを取りづらい上、「米雇用統計の下振れをきっかけに米経済に対する懐疑的な見方が出ている」とも話した。

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A securities company in Tokyo.

Photographer: Kazuhiro Nogi/AFP via Getty Images

  10日の国内債券市場で長期金利は一時マイナス0.155%と過去最低を更新した。前日の海外市場でも、ドイツの10年債利回りが一時0.023%とブルームバーグがデータ集計を開始した1989年以降で最低レベルとなり、米10年債利回りも1.671%と2月以来の低水準を付けた。世界経済や英国情勢への不透明感などを材料に、安全資産の債券に資金が流れている。

  また、9日の国際商品市況は下落。ニューヨーク原油先物は1.3%安の1バレル=50.56ドルと10カ月ぶり高値から反落し、ドルの上昇を受け商品の投資魅力が低下した。銅先物も一時約4カ月ぶりの安値、在庫急増で世界的な供給過剰を緩和できるほどの需要がないと受け止められた。農産物を含む国際商品指数のトムソン・ロイター・コアコモディティCRB指数は、12営業日ぶりに反落した。

  みずほ証券の倉持靖彦投資情報部長は、根強い中国経済への懸念による銅、鉄鉱石市況の弱さに加え、今週は強含んでいたソフトコモディティー(農産物)が9日の取引で利益確定売りに押され、「商品市況全般の下げに日本株が連動してしまった」とみる。また、金融株の軟調については「世界的低金利下での運用益悪化懸念で、ショートが入っている」と指摘した。

  週末の日本株は、リスク回避的な売りが朝方から優勢。午後前半には、日経平均が一時172円安まで下げ幅を広げた。ただ、来週以降の重要イベントを前にポジションを一方向に傾けにくかった上、為替の円高一服も下支えし、大引けにかけ下げ渋った。きょうのドル・円はおおむね1ドル=107円付近と、前日夕に付けた106円20銭台からドル高・円安方向で推移した。米労働省が9日に発表した4日終了週の新規失業保険申請件数は、前週比4000件減の26万4000件と市場予想(27万件に増加)に反し減少、労働市場の減速懸念が和らいだ。

  東証1部33業種は鉱業、鉄鋼、石油・石炭製品、非鉄、海運、水産・農林、その他製品、小売、その他金融、証券・商品先物取引など29業種が下落。空運、精密機器、金属製品、医薬品の4業種は上昇。東証1部売買高は22億721万株、売買代金は2兆4549億円。上昇銘柄数は615、下落は1182。

  売買代金上位では、ソフトバンクグループや三井住友フィナンシャルグループ、JR東日本、セブン&アイ・ホールディングス、コマツ、新日鉄住金、楽天、住友化学が安い。UBS証券による投資判断引き下げを受けた住友金属鉱山とDOWAホールディングスの下げも目立った。半面、ブイ・テクノロジーや塩野義製薬、アルプス電気、オムロン、コロプラが高く、乳酸菌飲料のうつ病予防効果に期待が広がったヤクルト本社は急伸。

  きょうの取引開始時は株価指数先物・オプション6月限の特別清算値(SQ)算出で、ブルームバーグ・データの試算では、日経225型で1万6639円11銭と前日終値を29円30銭下回った。

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