6月9日の欧州マーケットサマリー:株続落、英10年債利回り過去最低

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欧州の為替・株式・債券・商品相場は次の 通り。(表はロンドン午後6時現在)

為替         スポット価格 前営業日
ユーロ/ドル        1.1320   1.1395
ドル/円            106.58   106.99
ユーロ/円          120.64   121.91


株               終値   前営業日比 変化率
ダウ欧州株600   341.25     -3.31    -1.0%
英FT100      6,231.89   -69.63    -1.1%
独DAX      10,088.87   -128.16   -1.3%
仏CAC40     4,405.61   -43.12    -1.0%


債券          直近利回り 前営業日比
独国債2年物      .55%        -.01
独国債10年物     .03%        -.02
英国債10年物     1.24%       -.01


商品                  直近値   前営業日比 変化率
金   現物午後値決め  1,263.90     +.90     +.07%
原油 北海ブレント         51.86      -.65    -1.24%

◎欧州株:続落、ECB措置に懐疑的-世界株や米国株との相違鮮明に

9日の欧州株式相場は下落。欧州中央銀行(ECB)の刺激策に対 する懐疑的な見方が重しとなり、指標のストックス欧州600指数は続落 し、世界株の指標と比較したバリュエーションは2015年7月以来の低水 準に落ち込んだ。

欧州株とは対照的に、MSCIオールカントリー世界指数が6カ月 ぶり高水準を付けたほか、S&P500種株価指数は過去最高値に接近し た。欧州中央銀行(ECB)が8日に社債購入を開始したものの、こう した措置で景気が持ち直すと投資家らは確信していない。

ストックス600指数は前日比1%安の341.25で終了。下落銘柄は500 を超えた。予想収益に基づく指数構成銘柄の平均株価収益率(PER) は14.9倍と、MSCIオールカントリー世界指数を4.3%、S&P500種 を12%それぞれ下回っている。

コメルツ銀行のエコノミスト、ピーター・ディクソン氏(ロンドン 在勤)は「われわれの現在の立ち位置を再確認するものだ」とし、「成 長を生み出す欧州の能力に懐疑的な見方も強い。ECBの債券購入が経 済に実質的な影響を与えないとの見方も多い」と語った。

個別銘柄では、ノルウェーのシードリルが10%の大幅安。航空エン ジン製造の英ロールス・ロイス・ホールディングスは2%下落。仏酒造 メーカーのレミー・コアントローは3.3%安。特殊プラスチック・繊維 メーカーの英エセントラは28%急落した。

原題:Europe Stock Losses Send Values to 11-Month Low to Global Peers(抜粋)

◎欧州債:周辺国債、一時の上げ消す-Brexitより国内問題懸念

9日の欧州債市場ではスペインとイタリアの国債が一時の上げを消 し、ほぼ変わらずとなった。両国債の魅力を押し下げているのは欧州連 合(EU)残留・離脱の是非を問う英国の国民投票ではなく両国の内政 問題だと、フランスの投資運用会社カルミニャック・ジェスティオンが 指摘した。

運用資産額が510億ユーロ相当に上るカルミニャックは周辺国の国 債保有を3年前の約3分の1に縮小した。同社の投資委員会メンバーで あるサンドラ・クロール氏によれば、スペインは6月、イタリアは10月 に投票があるほか、欧州中央銀行(ECB)の国債購入プログラムが期 限に近づくことが、周辺国債への大きなリスクだ。

クロール氏は8日のロンドンでのインタビューで「周辺国債に中期 的に影響を本当に与えるのはECBの資産購入プログラムと6月末のス ペイン総選挙、そしてイタリアが実施する憲法改正を問う国民投票だ」 と述べた。

ECBは今年3月に資産購入プログラムに基づく月間購入額を800 億ユーロに増やし、期限を2017年3月まで6カ月延長した。

ロンドン時間午後4時19分現在、スペイン10年債利回りは前日比ほ ぼ変わらずの1.43%。一時は1.39%まで下げ、3月10日以来の低水準を 付けた。同国債(表面利率1.95%、2026年4月償還)価格は104.75。同 年限のイタリア国債利回りもほぼ変わらずの1.39%。

欧州債の指標とされるドイツ10年債利回りは1ベーシスポイント (bp、1bp=0.01%)低下の0.04%。ブルームバーグがデータ集計 を開始した1989年以降の最低となる0.023%まで下げる場面もあった。

原題:Carmignac Sees Politics, Not Brexit, as Problem for Peripherals(抜粋)

◎英国債の10年物利回り、過去最低を更新-EUめぐる国民投票控え

9日の英国債市場で10年物利回りが過去最低を更新した。英国の欧 州連合(EU)残留・離脱の是非を問う国民投票が23日に迫りつつある ことが背景にある。

国民投票のほか、世界景気に対する楽観が後退したことを受け、安 全を求める動きから英国債は米国債やドイツ国債とともに上昇。クレデ ィ・アグリコルCBIの金利戦略責任者、モヒト・クマール氏によれ ば、英国のEU離脱(Breixt)が現実となった場合にはイングラ ンド銀行(英中央銀行)が金融政策をさらに緩和する可能性がある。 EU離脱への懸念からポンドの年初来のパフォーマンスは主要10通貨の 中で最悪だが、英国債には支援材料となっている。

ロンドン時間午後4時24分現在、英10年債利回りは前日比1ベーシ スポイント(bp、1bp=0.01%)低下の1.24%。一時は1.218%ま で下げ、ブルームバーグがデータ集計を開始した1989年以降の最低を記 録した。ドイツ10年債利回りは過去最低となる0.033%まで低下した 後、2bp低下し0.04%となった。米10年債利回りも2bp下 げ1.68%。

ポンドはドルに対し前日比0.2%安の1ポンド=1.4474ドル。年初 来では1.8%下げている。

リーガル・アンド・ジェネラル・グループ(ロンドン)のポートフ ォリオ・コンストラクション・アソシエート、ダニエラ・ラッセル氏 は、Brexitが現実となれば同国債利回りは1%まで低下する可能 性があり、EU残留を決めても数カ月以内に過去最低を更新するかもし れないと述べた。

「世界の広範なマクロ状況が再び軟化した」とし、「EU残留で一 定の安堵(あんど)感が生まれるとしても、最近の英経済データの弱さ がBrexit絡みの不透明感だけによるものなのかどうかを見極める には数カ月要するだろう」と、ラッセル氏は説明した。

原題:U.K. Bond Yield Falls to Record Low as Brexit Vote Approaches(抜粋)

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