欧州債:周辺国債、一時の上げ消す-Brexitより国内問題を懸念

9日の欧州債市場ではスペインとイタリアの国債が一時の上げを消し、ほぼ変わらずとなった。両国債の魅力を押し下げているのは欧州連合(EU)残留・離脱の是非を問う英国の国民投票ではなく両国の内政問題だと、フランスの投資運用会社カルミニャック・ジェスティオンが指摘した。

  運用資産額が510億ユーロ相当に上るカルミニャックは周辺国の国債保有を3年前の約3分の1に縮小した。同社の投資委員会メンバーであるサンドラ・クロール氏によれば、スペインは6月、イタリアは10月に投票があるほか、欧州中央銀行(ECB)の国債購入プログラムが期限に近づくことが、周辺国債への大きなリスクだ。

  クロール氏は8日のロンドンでのインタビューで「周辺国債に中期的に影響を本当に与えるのはECBの資産購入プログラムと6月末のスペイン総選挙、そしてイタリアが実施する憲法改正を問う国民投票だ」と述べた。

  ECBは今年3月に資産購入プログラムに基づく月間購入額を800億ユーロに増やし、期限を2017年3月まで6カ月延長した。

  ロンドン時間午後4時19分現在、スペイン10年債利回りは前日比ほぼ変わらずの1.43%。一時は1.39%まで下げ、3月10日以来の低水準を付けた。同国債(表面利率1.95%、2026年4月償還)価格は104.75。同年限のイタリア国債利回りもほぼ変わらずの1.39%。

  欧州債の指標とされるドイツ10年債利回りは1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の0.04%。ブルームバーグがデータ集計を開始した1989年以降の最低となる0.023%まで下げる場面もあった。

原題:Carmignac Sees Politics, Not Brexit, as Problem for Peripherals(抜粋)

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