英国債の10年物利回り、過去最低を更新-EUめぐる国民投票控え

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9日の英国債市場で10年物利回りが過去最低を更新した。英国の欧州連合(EU)残留・離脱の是非を問う国民投票が23日に迫りつつあることが背景にある。

  国民投票のほか、世界景気に対する楽観が後退したことを受け、安全を求める動きから英国債は米国債やドイツ国債とともに上昇。クレディ・アグリコルCBIの金利戦略責任者、モヒト・クマール氏によれば、英国のEU離脱(Breixt)が現実となった場合にはイングランド銀行(英中央銀行)が金融政策をさらに緩和する可能性がある。EU離脱への懸念からポンドの年初来のパフォーマンスは主要10通貨の中で最悪だが、英国債には支援材料となっている。

  ロンドン時間午後4時24分現在、英10年債利回りは前日比1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の1.24%。一時は1.218%まで下げ、ブルームバーグがデータ集計を開始した1989年以降の最低を記録した。ドイツ10年債利回りは過去最低となる0.033%まで低下した後、2bp低下し0.04%となった。米10年債利回りも2bp下げ1.68%。
  
  ポンドはドルに対し前日比0.2%安の1ポンド=1.4474ドル。年初来では1.8%下げている。

  リーガル・アンド・ジェネラル・グループ(ロンドン)のポートフォリオ・コンストラクション・アソシエート、ダニエラ・ラッセル氏は、Brexitが現実となれば同国債利回りは1%まで低下する可能性があり、EU残留を決めても数カ月以内に過去最低を更新するかもしれないと述べた。

  「世界の広範なマクロ状況が再び軟化した」とし、「EU残留で一定の安堵(あんど)感が生まれるとしても、最近の英経済データの弱さがBrexit絡みの不透明感だけによるものなのかどうかを見極めるには数カ月要するだろう」と、ラッセル氏は説明した。

原題:U.K. Bond Yield Falls to Record Low as Brexit Vote Approaches(抜粋)

(相場動向を更新し、ポンドを追加しました.)
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