加バリアントの決算発表、GAAPの位置付け向上図る姿勢に転換

  • SECは一連の書簡でプロフォーマベースの決算に異議を唱えていた
  • 2つの会計処理方法で利益に100億ドルの差が生じたとSEC

カナダの医薬品メーカー、バリアント・ファーマシューティカルズ・インターナショナルはかつて、「調整後」の決算数字で市場の目を引いて人気銘柄になったが、最新の決算発表では標準的な会計処理の数字を新たに目立たせることにした。

  バリアントが7日の四半期決算発表で、1株当たり約1ドルの損失を示す一般会計原則(GAAP)ベースの数字も強調することを決めたのは、米当局者からの書簡などによる半年間の働き掛けに対応したものだ。米証券取引委員会(SEC)は昨年12月以降、GAAPベースよりも独自に調整したプロフォーマベースの数字の方を優先するバリアントの慣行に異議を唱えてきた。プロフォーマベースでは、同社の財務内容について非現実的なほど明るい見通しが描かれると批判の声も上がっている。

  決算報告で標準的でない会計処理を使うことは合法的であり、企業がGAAPベースの数字も合わせて報告する限りは、一時的なリストラ費用などを除くために望ましいケースもある。しかし、SECは最近、複数の企業に工夫を凝らし過ぎないよう警告している。

  SECは昨年12月4日にバリアントに書簡を送り、非GAAPベースの発表や全体的な体裁に懸念を表明し、将来の決算発表資料では調整後の強気な決算数字と同様に、GAAPの数字も大きく扱うことなどを要請。非GAAPベースの1株利益の増加を掲げながらも、GAAPベースの1株利益が前年同期比で83%減少した点の言及がなかったとして、情報開示の在り方にも懸念を示していた。またSECは3月、バリアントの利益の数字が長期にわたり、標準的な会計報告で示される数字よりも100億ドル(現行レートで約1兆700億円)近く多かったと指摘した。

  バリアントは調整後ベースの決算数字を公表する理由について、「非GAAPベースは当社の経営状況の評価やバリュエーションを投資家が見極める上で役立つためだ。アナリストや投資家から日常的に受ける疑問にも対処できる」と発表資料で説明していた。

  7日の決算発表ではGAAPと調整後の数字の差が鮮明になった。バリアントは1-3月(第1四半期)決算で2つの数字を投資家に提示。同社が優先する調整後の数字では1株当たり1.27ドルの黒字だったが、GAAPベースでは1.08ドルの赤字だった。

原題:Valeant’s Come-to-GAAP Moment Followed Prodding by SEC (1)(抜粋)

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