ジョージ・ソロス氏がトレーディングに復帰、世界経済を懸念-関係者

  • 大きな市場変動が目前に迫っている可能性があると予想
  • ソロス氏は最近、一連の大口の弱気なトレードを自ら指揮

資産家ジョージ・ソロス氏は、世界経済見通しに対する懸念から、大きな市場変動が目前に迫っている可能性があると予想し、トレーディングへの関与を強めている。事情に詳しい関係者1人が明らかにした。

  非公開情報であることを理由に匿名で語った同関係者の話では、ソロス氏(85)は最近、取引を指示するためにより多くの時間をオフィスで過ごしており、一連の大口の弱気なトレードを指揮した。監督当局への届け出によると、ソロス・ファンド・マネジメントは、さまざまな市場が弱含むと見込んで前四半期に株を売却し、金と金鉱株を購入した。

  ニューヨークに拠点を置くソロス・ファンドの広報担当者は、ブルームバーグの取材に対し、電子メールでコメントを控えた。

  市場への抜け目のない投資で240億ドル(約2兆5600億円)の財産を築き上げたソロス氏は、中国を中心に世界経済に対して暗い見通しを抱いている。4月には、借り入れが成長を支える中国経済について、クレジット市場が行き詰まり世界的なリセッション(景気後退)を引き起こす前の2007-08年当時の米国に似ているとの認識を示していた。

  ソロス氏は1月の時点で、中国経済のハードランディングは「事実上不可避」だとした上で、そのような落ち込みによって世界的にデフレ圧力が悪化し、株価が押し下げられて米国債相場が値上がりするとの予想を示していた。

  こうした弱気な見方からソロス氏は前四半期に米国株投資を3分の1余り減らし、金市場に賭けていた。5月の監督当局への届け出によれば、ソロス・ファンドが開示している米国株の保有額は、3月末時点で昨年12月末から37%減少し、35億ドルとなった。

  ソロス氏のトレーディングへの関与強化は、米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が先に報じていた。
  
原題:Soros Said to Return to Hands-On Trading, Sees Market Shifts(抜粋)

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