株もジャンク債も円も、全て買い-景気お構いなしで中銀頼み強まる

  • 世界経済見通し悪化でもリスク資産は上昇
  • 相場は中銀が供給する流動性で動いている-コメルツ銀

世界の市場でさまざまな金融商品が奇妙な結び付きを見せている。

  株式や商品、ジャンク(投機的格付け)債、新興市場通貨など相対的にリスクの高い資産が買われて数カ月ぶりの高値を付けているのと同時に、金や国債、スイス・フラン、円など避難先とされる資産にも資金が流入している。

  米労働市場の悪化が示唆され、世界銀行が世界の経済成長率見通しを下方修正したばかりだが、お構いなしだ。投資家はこうしたニュースについて、既に長期に及んでいる世界的な景気回復を損なうほど悪い内容ではないと考えているか、あるいは一部の主要国・地域の景気が停滞していることで中央銀行がさらに長い期間、一段と緩和的な姿勢を維持すると見込んでいる。

  コメルツ銀行の新興市場担当チーフストラテジスト、サイモン・キハノエバンス氏(ロンドン在勤)は「究極的に中銀が供給する高い流動性によって全てが動かされている。2008-09年の金融危機から広がった異例の状況だ」と述べた。

  3日に発表された5月の米雇用統計では、非農業部門雇用者数が前月比3万8000人増と、10年以来最も小幅な伸びにとどまった。これで6月の米利上げの可能性がほぼなくなったと見られ、投資家は再び各資産に買いを入れている。

  ゴールドマン・サックス・グループは全ての資産が同時に上昇すれば、相場急落時に投資家が身を守ることが一層困難になると指摘。各地域の市場の相関性が高まっているため、海外の株式に資金を避難させるのも難しい。

原題:Everything’s a Buy as Central Banks Keep on Greasing Markets(抜粋)

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