日本株3日ぶり反落、円高警戒や機械受注下振れ-金融、輸出中心売り

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9日の東京株式相場は3日ぶりに反落。為替の円高進行に対する警戒に加え、機械受注の悪化を嫌気した売りが優勢となった。銀行や保険、証券など金融株、自動車や機械など輸出株中心に幅広い業種が安い。メガバンクの下げが目立ち、銀行は東証1部33業種の下落率トップ。

  TOPIXの終値は前日比13.56ポイント(1%)安の1337.41、日経平均株価は162円51銭(1%)安の1万6668円41銭。

   三井住友アセットマネジメントの平川康彦シニアファンドマネージャーは、「米国は利上げがなく、日本は財政を含めた対策が出なければ、日米金利差からはドル安方向」とし、「来週の日米金融政策を意識して神経質になると、円高・株安に行きやすい」と話した。

  8日のニューヨーク為替市場では、米国の早期利上げ観測の後退でドルが主要通貨に対し下落。金利先物が織り込む6月15日に連邦公開市場委員会(FOMC)における利上げ確率はゼロとなり、1週間前の22%から低下した。米10年債利回りは2カ月ぶりの低水準に沈んだ。きょうのドル・円相場は、一時1ドル=106円50銭台と前日の日本株終値時点107円9銭に対し円高水準に振れた。「米金融政策や英国EU離脱問題など外部要因は不透明過ぎる」と、いちよしアセットマネジメントの秋野充成執行役員は言う。

  取引開始前に内閣府が発表した4月の機械受注は、前月比11%減と市場予想の3%減から下振れた。マイナスは2カ月ぶりで、企業の設備投資が失速傾向にあることが示された。外部環境や国内要因から積極的な買い材料が乏しく、売買エネルギーも低迷。あす10日には株価指数先物・オプション6月限の特別清算指数(SQ)算出も控える。

  三菱UFJモルガン・スタンレー証券の荒井誠治投資ストラテジストは、「開店休業状態で、腰を据えての売り買いは出ていない中、SQ直前で目先筋の売りに振らされる特有の状況」と指摘。下げが目立った金融株については、「マイナス金利状況の中で収益拡大が描きにくく、買い材料に乏しい。そこに指数がらみの売買の影響も出ている」とみていた。TOPIXの時価総額、流動性上位30銘柄で構成され、メガバンクを含むコア30指数は1.4%安とラージ70やミッド400、スモールの各指数に比べ下落率が大きかった。

  東証1部33業種は銀行、保険、空運、パルプ・紙、その他金融、輸送用機器、金属製品、証券・商品先物取引、海運、ガラス・土石製品など30業種が下落。鉱業や石油・石炭製品、電気・ガスの3業種は上昇。鉱業や石油は、8日のニューヨーク原油先物が1.7%高の1バレル=51.23ドルと続伸、終値で昨年7月以来の高値となったことが支援材料となった。東証1部の売買高は16億8404万株、売買代金は1兆7853億円。値上がり銘柄数は541、値下がりは1280。

  売買代金上位では三菱UFJフィナンシャル・グループや三井住友フィナンシャルグループなどメガバンクが安く、クボタや日本航空、日産自動車、パナソニック、損保ジャパン日本興亜ホールディングス、LIXILグループ、川崎重工業、シマノも下げた。半面、傘下の米ウェスチングハウスがインドで6カ所の原子力発電所を建設する東芝は大幅高。ブイ・テクノロジーはほぼ10年ぶりに1万円大台に乗せ、住友金属鉱山、国際石油開発帝石も高い。

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