1-3月実質GDPは年率1.9%増に上方修正-市場予想通り

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  • 設備投資と個人消費は上方修正、公共投資は下方修正
  • 「足踏み状態が続いている」とSMBC日興

1-3月期の国内総生産(GDP)は、物価変動の影響を除いた実質で前期比年率1.9%増と速報値(1.7%増)から上方修正された。設備投資が上方修正されて全体を押し上げた。

  内閣府が8日発表したGDPは、前期比で0.5%増と速報値(0.4%増)から改定された。ブルームバーグの予想中央値は前期比0.5%増、年率1.9%増だった。需要項目別では1日公表の法人企業統計を踏まえ、設備投資が前期比0.7%減と速報値(1.4%減)が縮小した。全体の約6割を占める個人消費は同0.6%増と速報値(0.5%増)から引き上げられた。

  SMBC日興証券の丸山義正チーフエコノミストは発表後のリポートで、うるう年要因による押し上げ0.3ポイントを差し引くと前期比の伸び率は0.2%程度で、2015年10-12月期の0.4%の落ち込みは取り戻せていないと指摘、「足踏み状態が継続している」との判断を覆すほどの結果ではないと分析。4-6月期も企業部門が振るわない見通しで、「足踏みを脱出する旨の示唆」は得られていないと指摘した。

自動車輸出(川崎市)

Photographer: Akio Kon/Bloomberg

  1-3月期の法人企業統計では、国内総生産(GDP)に反映されるソフトウエアを除く設備投資は4.3%増と前期の8.9%増からは縮小。予想は4.0%増だった。

  法人企業統計を受けて、在庫のGDP全体に対する寄与度はマイナス0.1ポイントと速報値(マイナス0.0ポイント)から引き下げられた。輸出から輸入を差し引いた純輸出(外需)の寄与度はプラス0.2ポイントと速報値と同じだった。公共投資は0.7%減と速報値(0.3%増)から引き下げられた。

  10ー12月期は年率1.7%減から1.8%減に小幅下方修正された。

政策対応

  日本銀行は1月末に日本初のマイナス金利導入を5対4で決定した。安倍晋三首相は1日、2017年4月に予定していた消費増税を2年半先送りすると発表、7月10日の参院選で国民の信を問うと表明した。「総合的かつ大胆な経済対策」を秋に講じる方針も明らかにした。日銀は15、16両日、金融政策決定会合を開く。

  黒田東彦総裁は緩和期待が強い中で金融政策運営方針を据え置いた4月28日の前回会合後の会見で、「必要があれば、まだまだいくらでもマイナス金利を深掘りすることができる」と述べた。一方、マイナス金利導入に反対した佐藤健裕審議委員は2日、釧路市内で会見し、「これ以上のマイナス金利の深掘りには明確に反対だ」と語った。

(第3段落にコメントを追加します.)
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