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日本株続伸、50ドル乗せ資源高い、内需や銀行も-午後強含み高値引け

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8日の東京株式相場は続伸。ニューヨーク原油先物が1バレル=50ドルに乗せたことを受け、石油や商社など資源株、海運株が上げた。医薬品や建設、パルプ・紙など内需株、三菱UFJフィナンシャル・グループなど銀行株も堅調。

  TOPIXの終値は前日比10.20ポイント(0.8%)高の1350.97、日経平均株価は155円47銭(0.9%)高の1万6830円92銭。先物主導で午後後半にかけ強含み、両指数ともきょうの高値引け。

  しんきんアセットマネジメント投信の藤原直樹運用部長は、「現在の日本株は業績低迷を十分織り込んだバリュエーションで、1ドル=105円より円安で為替面もネガティブな水準ではない」と指摘。米国の利上げを見込んでいた向きの売りポジションがたまっているだけに、「下がると、日本銀行などの政策期待から買い戻しが入りやすい」と話した。

  7日のニューヨーク原油先物は1.4%高の1バレル=50.36ドルと続伸し、約10カ月ぶりに1バレル=50ドル台に乗せ終了。米エネルギー情報局の週間統計発表を控え、米国の原油在庫は3週間連続で減少したと見込まれている。ロイヤル・ダッチ・シェルは武装勢力に攻撃されたナイジェリアの主要パイプラインについて、当面は修復を試みないと明らかにした。ニューヨーク原油は、アジア時間8日午後の時間外取引でも高い。「原油価格の50ドル乗せはリスクオンをサポートしてくれる」と、SMBC日興証券投資情報部の太田千尋部長は言う。

  また、内閣府が朝方発表した1-3月期の国内総生産(GDP)改定値は、前期比年率1.9%増と速報値(1.7%増)から上方修正された。岡三証券の森本敏喜エクイティ部長は、「企業が在庫をうまくコントロールしており、想定の中では良かったという印象」としていた。

  この日の日本株は、原油高などを材料に小高く始まった後、日経平均は一時93円安まで売られるなど午前はもみ合い色が強かったが、午後に上昇が鮮明化。週末10日には株価指数先物・オプション6月限の特別清算値(SQ)算出を控え、先物の動きに振らされやすい面もあった。資源株と並び堅調だったのが、三菱UFJや三井住友フィナンシャルグループなど銀行株。三菱UFJ傘下の三菱東京UFJ銀行は、国債市場特別参加者(プライマリーディーラー)の資格返上を検討している。しんきんアセットの藤原氏は、「マイナス金利下で国債を引き受けなくても良くなることは、銀行単体では短期的にプラス」とみる。

  このほか、中国の税関総署が8日に発表した5月のドル建て貿易統計によると、輸出は前年同月比4.1%減少。市場予想は4%減だった。売りポジションが高水準の中、ほぼ想定通りとなった中国統計後に日本株指数は堅調に推移。きょうのドル・円相場は、午前に一時1ドル=106円70銭まで円が強含む場面があったが、午後は107円を挟む展開と円高の勢いは限られた。

  東証1部33業種は空運、石油・石炭製品、水産・農林、ゴム製品、紙パ、海運、医薬品、建設、銀行、卸売など27業種が上昇。保険や非鉄金属、鉄鋼、ガラス・土石製品、その他金融、不動産の6業種は下落。東証1部の売買高は16億6613万株、売買代金は1兆8207億円。値上がり銘柄数は1248、値下がりは557。

  売買代金上位では、三菱UFJやブイ・テクノロジー、パナソニック、ファナック、NTTドコモ、アステラス製薬、スズキ、ピジョン、日本航空、伊藤忠商事が買われ、みずほ証券が投資判断を「買い」に上げた中部電力も高い。半面、シティグループ証券が投資判断を下げたクボタ、SMBC日興証券が判断を下げたTOTOが安く、東京電力ホールディングス、神戸製鋼所、住友金属鉱山も下げた。

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