山尾民進政調会長:マイナス金利の撤回を-デメリット大きい

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  • マイナス金利で預金者にしわ寄せ、金融機関の負担増など
  • 消費増税延期も社会保障の充実は約束通り来年4月から実施を

民進党の山尾志桜里政調会長は、日本銀行が異次元緩和の一環として導入したマイナス金利政策はデメリットが大きいとして撤回するよう求めた。

  7日のブルームバーグのインタビューで語った。山尾氏はマイナス金利の弊害として「預金者へのしわ寄せや金融機関の負担増を通じて貸し渋りとか貸しはがしとか、中小企業の皆さんは特に大きな不安を抱えている」ことを挙げた。

  日銀が黒田東彦総裁の下で進めている金融政策について「2年で2%の物価目標というのは、幾度も達成時期を修正しているが、結局達成できていない」と指摘。民進党としては、「もう少し硬直的ではない柔軟な金融政策を日銀に求めていくということをしっかり打ち出していきたい」と語った。

  安倍晋三政権はアベノミクスの第一の矢として大胆な金融緩和を掲げ、政権奪還を果たした2012年の衆院選から3回の国政選挙の公約で政府と日銀の連携強化など金融政策に言及していた。ただ、3日に発表した参院選(22日公示、7月10日投票)の公約では金融政策には直接触れなかった。

  マイナス金利をめぐっては、三菱UFJフィナンシャル・グループ傘下の三菱東京UFJ銀行が、プライマリーディーラーと呼ばれる特別な条件で国債入札に参加できる資格を国に返上する方向で検討を開始したことが8日、関係者の話で分かった。

アベノミクス

  山尾氏は1974年生まれの41歳。東京大学法学部を卒業後、検事として04年から3年間勤務した。09年の衆院選で愛知7区から出馬し初当選。民主党に逆風が吹いた12年に落選したが、14年に再選を果たす。一児の母であり、「保育園落ちた日本死ね」という匿名ブログを国会で取り上げ、待機児童問題で安倍首相を追及。今年3月の民進党発足に伴い、当選2回で政調会長に起用された。小中学生時代にミュージカル「アニー」で主役を務めた。

  山尾氏は安倍政権が進めたアベノミクスについて「大企業、富裕層、投資家優先で金持ちを大金持ちにしようという政策だったが、普通の人の暮らしは豊かにならなかった」と指摘。参院選では、自民党との経済政策の違いを第一に訴えていく考えを示した。

  来年4月から予定していた10%への消費税率引き上げについては「増税は延期しなければならないが、社会保障の充実は約束通り来年の4月から先行する」と語った。

  消費増税によって賄うはずだった社会保障財源については、公共事業の無駄の削減や国会議員の定数削減に加え、株式の譲渡益などにかかる金融所得課税を現行の20%から25%に引き上げることでねん出すべきだとの考えを示した。山尾氏は「富裕層にも応分の負担をお願いするということ。その上でさらに必要があれば、2年に限ってある程度国債を発行するということもあるかもしれない」と述べた。

参院選

  山尾氏は世論調査で民進党の支持率が低調なことについては、「経済や社会保障、安全保障という大きな柱について安倍総理には辟易(へきえき)としている層の皆さんに、民進党の対案が伝わりきっていない」との認識を示した。参院選の選挙公約については「今月半ばには遅くとも出せると思う」とした。

  産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)が5月28、29両日に実施した世論調査での政党支持率は自民党41.1%に対し、民進党は7.9%にとどまっている。

(第5段落を更新します.)
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