日本株反発、原油高の資源中心買われる-FRB議長講演後に市場安定

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7日の東京株式相場は反発。米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演後に海外金融市場が落ち着きを見せ、投資家のリスク許容度がやや改善した。原油市況の上昇を受けた鉱業、石油など資源株中心に買われ、電機など輸出株の一角、保険や銀行など金融株も高い。

  TOPIXの終値は前日比8.34ポイント(0.6%)高の1340.77、日経平均株価は95円42銭(0.6%)高の1万6675円45銭。

  みずほ投信投資顧問の青木隆シニアファンドマネジャーは、「イエレン議長講演は利上げに関していったんリセットした印象。議長の表現通りに利上げが経済データ次第とすれば、7月以降の可能性は残る」と指摘。ただし、利上げペースが速過ぎた場合に市場が混乱するリスクがあっただけに、「景気実態に合わせた緩やかな利上げペースなら、マーケットにネガティブではない」と話した。

  FRBのイエレン議長は6日の講演で、「中長期的な物価安定と最大限の持続可能な雇用を確保するため、フェデラルファンド(FF)金利は時間をかけて緩やかに上昇しなくてはならないだろう、と私は引き続き考えている」と発言。また、5月の雇用者数については「期待に及ばなかった」と述べた。議長は、米経済は前進しているとの認識を示した半面、利上げ時期に関しては特定せず、市場では6月利上げの見送りを示唆したとの見方が出ている。

  早期利上げ観測の後退で同日の米国株は上昇、世界的な供給超過解消への期待やドル安が材料視されたニューヨーク原油先物は2.2%高の1バレル=49.69ドルと反発し、約10カ月ぶり高値で引けた。リスク回避姿勢の後退から、きょうのドル・円相場は一時107円80銭台と前日の日本株終値時点106円97銭に対しドル高・円安方向に振れた。

  SMBCフレンド証券投資情報部の松野利彦チーフストラテジストは、3日の米雇用統計を受けた市場の反応は「年1回の利上げがあるかどうかまで想定するなど行き過ぎだった。海外金融市場はリスク回避に行き過ぎた反動が出ている」と言う。また、あすかアセットマネジメントの平尾俊裕社長は、「日本株にとって為替と今後の政策の方向が一番大きい」とみていた。

  きょうの日本株は、前日の米国株や国際商品市況の上昇を受け買い安心感が広がり、TOPIXと日経平均は反発して開始。朝方は為替市場で1ドル=107円台前半へ円がやや強含んだ影響もあり、両指数ともマイナス圏に沈む場面が見られたが、午後にかけてはプラス圏で堅調な値動きが続いた。ただし、東証1部の売買高は16億1468万株と前日に比べ14%減り、売買代金も1兆7799億円と3営業日連続で2兆円の大台を下回る低調。週末には株価指数先物の特別清算値(SQ)算出もあり、積極的な売買が入りにくい状況だ。

  東証1部33業種は鉱業や石油・石炭製品、その他製品、電気・ガス、保険、非鉄金属、電機、精密機器、銀行、化学など27業種が上昇。空運、パルプ・紙、食料品、鉄鋼、輸送用機器、繊維の6業種は下落。売買代金上位では、第1四半期が営業増益のピジョンが急騰。村田製作所やコマツ、アルプス電気、東芝、コロプラ、住友金属鉱山、川崎重工業、国際石油開発帝石も高い。半面、スズキやJT、日本航空、味の素、オリエンタルランドは安い。

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