米国債:反落、FRB議長は緩やかな利上げ見込むと発言

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6日の米国債市場では10年債が5営業日ぶりに下落。米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長は米経済の前向きな力が後ろ向きな展開に勝る可能性は依然高く、緩やかな追加利上げが適切になるとの認識を示した。

  10年債利回りは3週間ぶり低水準から上昇した。イエレン議長はフィラデルフィアで講演し、金利は「時間をかけて緩やかに上昇しなくてはならないだろう」と発言した。3日の市場では2年債利回りが昨年9月以来の大幅な低下となった。5月の雇用者数がほぼ6年ぶりの低い伸びとなったため、6月や7月の利上げ観測が大幅に後退し、買いが膨らんだ。

  イエレン議長は5月27日に「今後数カ月のうちに」追加利上げが適切になる可能性が高いと発言していたが、この日の講演原稿には同様の発言は含まれていなかった。

  BNPパリバの米金利戦略ディレクター、ティム・ハイ氏は「講演で最も重要な部分は、データ次第であることと引き締めペースを説明する上で、『今後数カ月のうちに』という文言を使わなかったことだ。当局は私と同じように、引き締めは先送りせざるを得ないと判断しているようだ」と述べた。

  ブルームバーグ・ボンド・トレーダーのデータによると、ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは前営業日比4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の1.74%。同年債(表面利率1.625%、償還2026年5月)価格は98 31/32。利回りは前週末に10bpと、2月2日以来の大幅低下を記録していた。

  金利先物市場では6月14ー15日の連邦公開市場委員会(FOMC)会合での利上げ確率が2%。7月までの確率は22%として織り込まれている。5月27日の時点ではそれぞれ30%と54%だった。年内で確率が50%を上回るのは12月のFOMC会合のみ。

  イエレン議長は5月の雇用者数の伸びについて「期待に及ばなかった」とした一方、雇用統計で見られた明るい要素の一つとして平均時給の増加を挙げた。

  ノバスコシア銀行の米国債トレーディング責任者、チャールズ・コミスキー氏は「議長は3日の雇用統計がさほど重要ではないことを示し、経済はなお順調に推移しているというマクロ経済に視点を向けようとしている。利上げは緩やかながら続くというのが議長の考えだ。市場の反応はかなり限定的で、利回り曲線は3日の動きを部分的に引き返す格好となった」と話した。  

原題:Treasuries Remain Lower as Yellen Sees Gradual Rate Increases(抜粋)

(第1-3段落と第6段落以降を追加し、更新します.)
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