大型株がS&P500種の元凶に、スマートベータ戦略は報われ始める

  • 米株式市場の広がり回復、相場上昇に連れ高となる銘柄増加
  • 均等加重指数とS&P500種のパフォーマンス格差は3年ぶり大きさ

米国株の世界が一変しつつある。最近まで投資家にほとんど損失しかもたらしていなかった戦略が最大の利益を出し、大型テクノロジー株から市場のリーダーシップを奪っている。

  マイクロソフトやアップルなどの大型株が苦戦する中、トレーダーの間で「スマートベータ」と呼ばれ、時価総額の縛りがない株式バスケットの指数が従来型の時価総額加重平均指数の2倍のペースで上昇している。S&P500種均等加重指数は2月の底打ち以降に19%上昇し、S&P500種株価指数の上昇率との差は2013年以降で最大に開いている。

  こうした形勢逆転は強気シグナルであり、市場の広がりが回復しつつあるしるしだ。大型株の影響を中和させることを目指す多くのスマートベータ・ファンドには恩恵をもたらす。この投資戦略は2015年につまずいた後、4カ月にわたって資金流出に見舞われていた。

  USバンク傘下のプライベート・クライアント・リザーブでシニアポートフォリオマネジャーを務めるエリック・ウィーガンド氏は「過去1、2年を振り返るとS&P500種株価指数の時価総額加重の構成によって、もっと一般的な銘柄の痛みを大型株が覆い隠していた」と指摘。「広がりが見え始めたことではるかに健全な基調になっている」と付け加えた。

  市場の裾野が縮小した昨年は時価総額にとらわれない戦略に打撃を与えただけでなく、大型株が市場の脆弱(ぜいじゃく)性を覆い隠していた。上昇銘柄数が減り、時価総額で上位10銘柄が20%強値上がりした一方で、S&P500種の残る銘柄は平均で3.5%下落し、その差は1999年以降で最大だった。

  そうした大型株優勢の状況はここにきて薄れている。S&P500種の時価総額上位10銘柄は平均で2.8%高に対し、残りの銘柄は同4.9%高。市場の広がりは今年に入って均等加重指数を後押しし、1-5月の上昇率は5%と、13年以来の好調スタートとなった。これに対しS&P500種は2.6%高にとどまっている。

原題:Megacaps Now S&P 500’s Curse as Smart Beta Strategy Gets Payback(抜粋)

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