ブレイナードFRB理事、警戒促す-強弱混在の指標や世界リスク

更新日時
  • 5月の雇用統計、米労働市場が減速したことを示唆
  • 世界のリスクは残っており、米国に波及し得る

米連邦準備制度理事会(FRB)のブレイナード理事は、最新の米雇用統計は「厳しい内容」で、労働市場が減速したことが示唆されたと指摘。利上げを急ぎ過ぎることに対して引き続き警鐘を鳴らした。

  ブレイナード理事は3日、ワシントンで講演。事前に配布された講演原稿によると、「こうした環境における賢明なリスク管理としては、国内活動が力強く持ち直したとの確信や近い将来の国際イベントが米金融当局の目標に向けた前進を妨げることはないとの確証を得るまで、追加のデータを待つことが有益になる」と発言。

  「金融政策をニュートラルなスタンスに戻す軌道は極めて緩やかで、かつ中期的に漸進的なものが適切であることを複数要素が示唆している」と話した。

  ブレイナード氏は3日発表の雇用統計について、「労働市場が減速したことを示唆している」と指摘。同氏は労働市場にスラック(たるみ)が残り、賃金は引き続き低いと主張している。

  金融市場は1-2月の変動の激しい状況以降は落ち着いているものの、海外起因のリスクは残るとも同理事は警告した。

  ブレイナード理事は「2月半ば以降に見られる金融環境の落ち着きは非常に望ましいことだが、最近の混乱の根底にある環境の一部が残っていることを認識するのは重要だ。またこの混乱が収束しつつある重要な背景は、米金融政策の引き締めペースがより緩やかになるとの期待だ」と述べた。

  さらに、世界的に市場はなお脆弱(ぜいじゃく)だとし、為替レートの動きへの感度は高い状態が続いていると指摘。これは、主要中央銀行がゼロ%近くの政策金利を続ける限り「国境を越えた金融取引は増幅される可能性が高い」ことを示唆する調査結果と整合性があると指摘した。

  ブレイナード理事は「世界の経済情勢の脆弱さが近く解決される可能性は低い」と述べた。

  また中国など新興市場は引き続きリスクの発生源だとしたほか、英国の欧州連合(EU)離脱の是非を問う23日の国民投票もリスク要素だと指摘した。

原題:Fed’s Brainard Urges Caution Amid Mixed Data, Global Risks (1)(抜粋)

(第1段落を書き換え、6段落以降を追加し更新します.)
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