ドイツ銀、オペリスクで資本上積みや業務縮小も-「死に金」とCEO

  • オペレーショナルリスクに関係する資本必要額は大きな問題とCEO
  • さらなる業務縮小か、評価見直しに動かざるを得ないとクライアン氏

ドイツ最大の銀行であるドイツ銀行は、欧州大陸の金融機関の中で法務関連費用の負担が最も大きいが、オペレーショナルリスクに関係する自己資本必要額の算出手法が今後厳格化されれば、資本の積み増しや業務の縮小を迫られる可能性が高い。

  ドイツ銀のジョン・クライアン最高経営責任者(CEO)はニューヨークで今週開かれた会議で、「これは当行にやや特有の問題だが、われわれにとっての大きな問題はオペレーショナルリスク面にある」と指摘。行員の不適切行為や内部プロセス・システムの不備で損失を被るリスクでバーゼル銀行監督委員会が提案している新たな標準的計測手法(SMA)が実施に移されれば、「自己資本必要額の著しい膨張」につながりかねないと語った。

  バーゼル銀行監督委は今年3月、オペレーショナルリスクに関係する資本計測の枠組み見直しに関する協議文書を公表した。訴訟や不正を行うトレーダー、サイバー犯罪の損失などオペレーショナルリスクに備える自己資本必要額の算出手法について、「過度に複雑」で「一部の銀行の資本水準が不十分」になることを理由に各行による内部モデルの利用を除外することが提案に盛り込まれた。

  クライアン氏は「現在の業務を維持するために基本的に非常に多くの資本の積み増しが必要になることを意味する。そのような資本へのアクセス手段は基本的に持っておらず、業務をさらに縮小するか、評価の見直しに動かざるを得ないだろう」と発言。「オペレーショナルリスクのために準備が義務付けられる」資本は「リターンを生むために動員されるものではない」と述べ、「事実上の死に金」との見方を示した。

  ドイツ銀行の法務関連費用および引当金の負担は、2012年初め以降で総額126億ユーロ(約1兆5400億円)に達し、欧州大陸の金融機関で最も多い。ドイツ銀のリスク加重資産のオペレーショナルリスク相当額は今年1-3月(第1四半期)に8.7%増加し、977億ユーロとなった。ブルームバーグがまとめたデータによれば、オペレーショナルリスク相当額の数字を公表している18行の平均は0.2%増にとどまっている。

原題:Deutsche Bank Sees Capital Hit as Basel Adds to Legal Woes (1)(抜粋)

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