安倍首相、大阪までリニア延伸を財政面で支援表明-開業前倒しも

安倍晋三首相は1日の記者会見で、超電導リニア中央新幹線の名古屋から大阪間への延伸計画について財政面で支援する考えを表明した。現在はJR東海が自己資金で進める計画では、東京-大阪間が2045年に全線開業の予定。今後、政府の支援策にJR東海が合意すれば、開業時期が前倒しとなる可能性がある。

  安倍首相は会見で「新たな低利貸付制度によって21世紀型のインフラを整備する」とした上で、「リニア中央新幹線の計画前倒し、整備新幹線の建設加速によって全国を一つの経済圏に統合する地方創生回廊をできるだけ早く作り上げる」と語った。

  JR東海のリニア計画では、27年に東京(品川)-名古屋間の路線を開業、大阪までの延伸区間は45年に完成する。既に東京-名古屋間では14年10月に国の認可を得て、建設工事が始まっている。同区間の286キロを40分で結ぶ。総工事費は東京-名古屋間で約5兆5000億円。東京-大阪までの全線では約9兆円を見込む。JR東海は東京-名古屋間の開業後、財務力や経済力を回復させるため、大阪までの延伸工事の着工まで約8年間の猶予期間を置く計画となっている。

  発表を受けてJR東海の柘植康英社長は1日、「安倍総理より、中央新幹線名古屋-大阪間の早期開業を支援するとのご発言があり、大変ありがたい」との声明文を発表。さらに「支援の内容はこれからだが、当社としては健全経営と安定配当を堅持しつつ、名古屋開業後、速やかに名古屋-大阪間の工事に着手できるよう、全力で取り組みたい」とした。

  同社の広報担当者、太田琴美氏は、財政投融資の活用が検討されているとの報道について「社長は先月の会見で、政府の金融支援を受ける前提として、経営と投資の自主性が担保される必要性に言及している。また、民間会社として受け入れ可能な案の提示があれば、大変ありがたく一生懸命取り組みたいとの発言もあった」と述べた。

   NHKは2日朝のニュースで、政府は低金利で資金を供給する財政投融資を活用して最大で3兆円程度、JR東海に融資する方向で検討していることが分かったと報じている。

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