孤軍奮闘のECB、ドラギ総裁は各国政府に改革求める声の広がり期待

  • 2日にウィーンで定例政策委、政策金利とQE規模は据え置きの公算
  • 最新の経済成長率・インフレ率予想、今年分は小幅な上方修正か

欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が2日の定例政策委員会後にユーロ圏の各国政府を批判すれば、当事者が耳を傾けなくとも世界の経済政策アドバイザーらは同調してくれると分かってのことだ。

  ECBがウィーンでの同委員会で新たな刺激策を打ち出すことはまずなさそうだが、その後の記者会見でドラギ総裁が政治家の対応が不十分だとの懸念の高まりについて語る可能性はある。公表される最新の経済見通しは、大規模な金融緩和にもかかわらずECBが依然インフレ目標の達成に苦戦しているとの見方をあらためて示す内容となりそうだ。

  経済協力開発機構(OECD)は1日、先進各国が経済改革を怠り中銀に過度の負担を強いていると批判する報告書を発表したが、ドラギ総裁はこの主張を引用する可能性がある。国際通貨基金(IMF)も同様の指摘をこれまでに行っている。中銀としての信頼性を懸念するECBは政府の対応の鈍さがディスインフレにつながるのではないかと考え、目標を定めた公的支出からユーロ圏全体の財務相任命に至る幅広い措置を呼び掛けている。

Mario Draghi

Photographer: Jasper Juinen/Bloomberg *** Local Caption *** Mario Draghi

  「ECBからの呼び掛けが過去3-4カ月にかなり強まったのは非常に顕著だ」と語るのはキャピタル・エコノミクスの欧州担当チーフエコノミスト、ジョナサン・ロインズ氏。「金融政策は限界に近づき始めている。中銀当局者らが『さらなる行動は可能だが、弾薬は尽きつつあり支援が必要だ』と主張するのは理解できる」と述べた。

  ブルームバーグのエコノミスト調査によると、ECBはこの日の政策委で主要政策金利であるリファイナンスオペの最低応札金利をゼロに、中銀預金金利をマイナス0.4%に、月間の資産購入額を800億ユーロ(約9兆8000億円)にそれぞれ据え置くもよう。決定された金融政策の発表は現地時間午後1時45分(日本時間午後8時45分)。その45分後にドラギ総裁の記者会見が始まる。

  匿名を条件に語ったユーロ圏当局者によれば、インフレ率と経済成長率の見通しは今年については小幅に上方修正し、その後の期間については従来と変わらない見込み。インフレ率予想はこれまで、2018年が1.6%としていた。ECBが物価安定の目安とする水準は2%弱。同中銀の広報担当者はコメントを控えた。

原題:Draghi Wants ECB Easing Solo to Swell to European Reform Chorus(抜粋)

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