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サウジ、「サプライズ」合意へ前向き-OPEC内の関係修復目指す

更新日時
  • サウジは生産枠の復活などの案を議論している-関係者
  • イラン石油相:むしろ加盟国ごとの生産枠を設けたい

2日の石油輸出国機構(OPEC)総会を前に、サウジアラビアは他の加盟国との予想外の合意を検討する用意ができている。4月のドーハでの産油国会合で亀裂が入った関係を修復するのが狙い。

  加盟各国の代表がウィーンでの総会への準備を進める中、OPEC最大の原油輸出国であるサウジは昨年12月のOPEC総会で事実上撤廃された生産枠の復活などの案を議論している。この協議が非公開であることを理由に、事情に詳しい複数の代表が匿名を条件に明らかにした。ただ、正式な提案はまだ行われておらず、イラン石油相は新たな生産枠は魅力的な案ではないと述べた。

  OPECは自ら設定した生産枠を無視し続けてきた。また、加盟国のどこかが減産するといった具体的な案もないが、形だけでもそうした姿勢を見せれば再結束を示せる上、相場を押し上げられる可能性がある。コンサルティング会社エナジー・アスペクツの石油担当チーフアナリスト、アムリタ・セン氏は、議論されている選択肢には日量3200万バレルの新たな生産上限が含まれていたと述べた。4月のOPEC生産実績は日量3240万バレルと推定される。

  セン氏はリポートで、「市場の臆測に反して、サウジアラビアは協調の可能性を排除していない」と指摘した。

サウジのトーンに変化

  合意成立の鍵を握るのはイランだ。同国はこれまで、生産制限にことごとく反対してきた。サウジと、その同盟国のアラブ首長国連邦(UAE)などは生産合意にはイランの参加が不可欠との立場を示している。

  ウィーンに到着したイランのザンギャネ石油相は、OPEC全体の生産上限ではなく、各国ごとの生産枠設定を望むと発言した。同国の優先事項は、経済制裁解除後に生産を回復させる余地を確保することだ。

  OPECが生産枠復活で合意するには障害があるものの、サウジのトーンの変化は顕著であり、5月に就任したばかりのファリハ・エネルギー産業鉱物資源相の意向が反映された可能性がある。

  石油コンサルタンティング会社PIRAエナジーのゲーリー・ロス会長は、生産枠が設定されれば「OPECは石油市場にとって依然重要」だと示すことができ、「政治的立場の違いがあっても、共通する経済的利益を達成するためには結束できる」というメッセージになると指摘。こうした結束は市場の予想よりも前向きな結果であることは確かだと述べた。

  ブルームバーグが先月調査したアナリスト27人のうち、OPEC総会で生産枠が復活すると予想したのはわずか1人だった。

原題:Saudi Arabia Considers Surprise Deal to Repair OPEC’s Divisions(抜粋)

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