欧州債:ドイツ債ほぼ変わらず-5年債入札で利回り過去最低に

1日の欧州債市場ではドイツ国債がほぼ変わらずで、前日の上げを維持した。この日の5年物入札では平均落札利回りがマイナス0.38%と、ブルームバーグがデータ集計を開始した1993年以降の最低を記録。域内で最も安全とされる同国債に対し、投資家は利回りがマイナスでもいとわないと判断した。

  米当局が利上げに踏み切った場合でも、ユーロ圏経済が減速気味のため欧州中央銀行(ECB)がハト派的な政策を維持するとみられたことが背景にある。この日発表された5月のユーロ圏製造業購買担当者指数(PMI)改定値では、製造業活動の拡大がほぼ停滞した状況が明らかになった。欧州株は続落し、高債務国の国債が売られ、安全を求める動きが強まった。

  ブルームバーグ世界債券指数によると、ドイツ国債の過去1カ月のリターンはプラス1.1%。これに対し米国債はほぼゼロ。資産購入プログラムに基づき国債購入を進めるECBの緩和政策が長期化する見通しなのに対し、米当局が今月にも利上げする構えで、こうした政策の違いを反映している可能性がある。

  BNPパリバ(パリ)のシニア債券ストラテジスト、パトリック・ジャック氏は「米国とユーロ圏の国債利回りの乖離(かいり)は理にかなう。米国債が最近の当局者発言に反応しているためだ」と指摘。「資産購入プログラムが継続しており、これが強い支援材料となっている。ドイツ10年債利回りが0.2%に近付いた際には強い抵抗線がある。これは明らかに大きな防御だ」と語った。

  ロンドン時間午後4時8分現在、欧州債の指標とされるドイツ10年債利回りは前日比ほぼ変わらずの0.14%。一時は0.12%まで下げ、5月16日以来の低水準を付けた。前日は3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下と、同月13日以来の大きな下げだった。同国債(表面利率0.5%、2026年2月償還)価格は103.495。

  イタリア10年債利回りは3bp上昇の1.39%、同年限のスペイン国債利回りも3bp上げ1.50%となった。

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