NY外為:円急伸、1カ月で最大の上げ-消費増税先送り表明で

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1日のニューヨーク外国為替市場では円が急伸。ドルに対しここ1カ月余りで最大の上げとなった。安倍晋三首相が消費増税先送りを表明したことを受け、日本銀行が追加緩和を遅らせるとの観測が強まった。

  円は主要16通貨全てに対して値上がり。安倍首相は1日、2017年4月に予定していた消費税率の10%への引き上げを19年10月まで2年半延期する方針を正式に発表。「総合的かつ大胆な経済対策」を秋に講じる方針も明らかにした。ただ詳細な説明はなかった。この日は中国や欧州で製造業のデータが低調だったことから、逃避需要からも円が買われた。

  SGHマクロ・アドバイザーズのサッサン・ガラマニ最高経営責任者(CEO)は、ブルームバーグテレビジョンで「この円の動きは、前向きなセンチメントというより、リスクオフが背景となっている可能性がある」と分析。「投資家は若干行き過ぎ、補正予算に関する何らかの発表を見込んでいた。その発表がないと分かった後は、市場にはやや期待外れな雰囲気が広がり、それを反映した取引となった」と続けた。

  ニューヨーク時間午後5時現在、円は前日比1.1%高の1ドル=109円54銭。上昇率は終値ベースでの比較で4月28日以来最大。ユーロは対ドルで0.5%上げて1ユーロ=1.1188ドル。

  この日発表された中国の5月の製造業購買担当者指数(PMI)は、経済成長が引き続き抑制されていることを示す内容となった。またユーロ圏と英国の製造業PMIも活動の若干の拡大を示すにとどまった。

  HSBCホールディングスのグローバル為替戦略責任者デービッド・ブルーム氏はブルームバーグテレビジョンのインタビューで、「問題は日銀が今後どこへ向かうのかということだ」と指摘。その上で、日銀の政策が「ヘリコプターマネー」的な面を強めるとの観測が広がっていることに触れ、「ヘリコプターのプロペラ音が聞こえているのか。市場が自問しているのはそこだ」と続けた。

原題:Yen Rallies Most in a Month After Abe Says He’ll Delay Tax Hike(抜粋)

(第5段落以降を追加し、更新します.)
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