原油市場は正しい方向に動きつつある-OPEC総会出席の石油相ら

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  • 市場は上向きの水準訂正局面、UAEのスハイル・エネルギー相
  • 需要の伸びは予想を上回ると、トレーダーら指摘

石油輸出国機構(OPEC)総会に出席するためウィーン入りした加盟各国の石油相は、供給過剰は解消されつつあり、原油市場は正しい方向に動いているとの認識を示した。

  OPECの現政策をまとめたサウジアラビアが沈黙を貫いている一方、アラブ首長国連邦(UAE)とナイジェリアの石油担当相は安値維持で過剰生産を淘汰(とうた)する戦略が奏功していることを示唆。大手石油トレーダーの一部からは、需要増加が市場の再均衡を後押ししているとの指摘が挙がった。

  UAEのスハイル・エネルギー相は5月31日にウィーンで記者団に対し、「今年初めから現在まで相場は上向きの水準訂正の局面に入っている」と述べ、「消費者と生産者の双方にとって適正な水準に収まるだろう」との見通しを示した。

  ナイジェリアのカチク石油資源相も1日、「市場トレンドは改善したと思う」とし、「4月に産油国は生産水準凍結での合意を検討せざるを得なかったが、その緊急性は薄れた」と発言。原油価格は「正しい方向に動いているが、ペースが一層加速する必要はあると考える」と付け加えた。

  こうしたコメントは産油国の間で楽観が高まっていることを示唆するものだ。ニューヨーク市場の原油先物は12年ぶり安値を付けた2月以来、85%余り値上がりしている。ただ、OPEC内が引き続き割れている兆しもあり、ベネズエラのデルピノ石油鉱業相は1日、相場回復はOPECの戦略の成功というよりは予想外の供給障害が大きく作用していると語った。

  国際エネルギー機関(IEA)やゴールドマン・サックス・グループの予測専門家らは、原油の供給過剰がようやく和らぎ、OPEC加盟国の大半が反対しつつもサウジ主導で2014年後半に導入された高コスト供給業者を締め出す方策が実りつつあると指摘した。ブルームバーグがまとめたアナリスト調査によれば、OPECは今総会で方針を変更する公算は小さいとみられている。

原題:OPEC Ministers Say Oil Market Moving in Right Direction (1)(抜粋)

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