ローソン新社長:北米でM&Aに意欲、海外拡大へ-競合に出遅れ

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  • 案件「いつあってもおかしくない」と竹増新社長
  • 北米のコンビニ運営、マンハッタンの小売店が参考

コンビニチェーン国内2位のローソンは、合併・買収(M&A)を活用するなどして、北米や東南アジア市場への進出を加速させる。国内で人口減少が続く中、海外事業を拡大させ、今期(2017年2月期)に海外店舗数を26%増やす予定だ。

  海外事業の拡大を検討する地域として「アメリカと東南アジアはチャレンジしていきたい」と、社長兼最高執行責任者(COO)に1日に就任した竹増貞信氏(46)はブルームバーグとのインタビューで述べた。特に北米ではM&Aを活用する方針。時期については「いつあってもおかしくない」と述べるにとどめた。海外店舗数は今期中に4月末時点の793から1000店へ増やす目標で、すでに500店を超えた上海では2年後にも1000店へ増やしたいとした。

  国内では昨年、中堅コンビニを中心に業界再編が続いた。ライバルのファミリーマートは9月にサークルKサンクスを傘下に持つユニーグループ・ホールディングスと経営統合する予定で、店舗数でローソンを抜く。こうした中で社長に筆頭株主の三菱商事出身の竹増氏を迎えたローソンは、海外事業の強化で収益の拡大を狙う。

「マンハッタンの小売店」

  竹増社長は北米市場について「アメリカは先進国で成熟している」ため、M&Aを活用した市場開拓が「分かりやすいし、時間も買える」と話す。「参考にすべきはマンハッタンの小売店。日常使いしてくれて、夜もニーズがあるところに興味がある」と述べた。具体的な検討先の言及は避けた。

  国内コンビニ首位のセブン&アイ・ホールディングスは4月末の海外店舗数が約4万店、ファミリMは5903店で、ローソンを上回る。SMBC日興証券の並木祥行アナリストは、ローソンの「海外コンビニ事業はセブンやファミリーマートに対して完全に出遅れてしまっているので、相当頑張らないとつらい」と述べ、「2、3年ですぐ結果が出るとは思わない」との見方を示した。

  竹増新社長は三菱商時代に、総務部兼経営企画部などの部署を経験。14年からローソンの副社長として、買収したスーパーマーケットの成城石井、複合型映画館運営のユナイテッド・シネマなどを統括した。前社長の玉塚元一氏は代表取締役会長兼最高経営責任者(CEO)として引き続きコンビニ事業を担当する。

海外事業を黒字化へ

  ローソンは中国、東南アジア、ハワイなどで店舗を展開しており、中国では5月に武漢へ進出。上海や重慶、北京などに約690店を展開している。ただ直近の16年2月期の海外事業の営業損益は28億円の赤字で、今期も29億円の赤字を見込んでいる。竹増新社長は18年2月期に海外事業全体で黒字化を目指すと述べた。

  同社は14年9月に成城石井を約550億円で買収すると発表。8月にはユナイテッド・シネマの買収を発表していた。今年4月には中堅コンビニチェーンのスリーエフと資本業務提携を開始した。ローソンは、スーパーのダイエーが1975年に始めたコンビニチェーンで、三菱商とは2000年に業務提携、その後三菱商は筆頭株主となった。

  ローソンは、18年2月期に健康志向食品の売上高を3000億円に伸ばす目標。前期の売上高は2000億円で、今期は2500億円を目指している。前期は野菜を使った「グリーンスムージー」がヒット。竹増新社長によると、女性に限らず男性も多く購入しているという。

(最終段落に健康志向食品の売上げ目標について追加し更新しました.)
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