スズキ、計26車種で規定と違う燃費測定法-法律順守の意識希薄

国の規定と異なる燃費測定方法があったスズキは、国土交通省が求めていた追加調査の結果、相手先ブランドでの生産(OEM)も含めるなどで、対象が26車種になったと発表した。正しい燃費測定法をしていなかったことを重く受け止め、再発防止に努めるとした。

  31日の発表資料によると、国の規定と異なる測定法による走行抵抗値を申請値に使用したのは、現行生産16車種のうちで「ジムニー」など3車種を除く13車種と、2014年11月に生産終了の「アルトエコ」、OEMの12車種で合計26車種となった。

  国の規定と異なる燃費測定方法だった対象車については、国が指定する惰行法で測定した走行抵抗値を用いて燃費を測定したところ、全てカタログ表記の燃費値を上回っていることを確認した。今後は技術者教育・研修の強化、責任の明確化、社内チェック体制の強化、試験設備の整備や測定技術の向上、四輪技術本部の閉鎖的な体質の解消など再発防止策を講じる。

  鈴木修会長は会見で「法律を守るという基本がなっていなかったと総括している」と述べ、社内処分は必要と話した。責任問題については、再発防止策をきちんと立て、見届けることが経営者の責任とし、「そういう点をやり遂げてから具体的な話をしたいと考えている」と話した。役員報酬返上なども検討しているとした。笠井公人常務は、法令順守の意識が希薄だったと話した。

5月の軽販売は18%減

  5月の軽自動車販売は前年比で18%の減少になり、鈴木修会長は不正の影響があるとみているという。販売店から激励と批判があるとした。鈴木俊宏社長は、この測定方法の影響対象が214万台になると明らかにした。

  今回の問題では、車両開発のため風洞試験室で測定した空気抵抗、タイヤ転がり抵抗、ブレーキ引きずり抵抗、ホイールベアリング回転抵抗などの測定からなる転がり抵抗を積み上げることで、車両全体の走行抵抗を求めていた。その上で、車種ごとに惰行法で測定した測定日、大気圧、天候、気温などを測定結果として、装置ごとなどの積み上げによる走行抵抗の測定値と惰行時間とのつじつまが合うよう記録し、惰行法により測定したものとして提出していた。

  欧州向け「スイフト」では、代表仕様の惰行法実測値を利用して、その他の仕様の走行抵抗値を装置ごとなどの積み上げによる測定結果を用いて補正することが認められた。このため、国内でも使用できると誤解が生まれ、踏襲されていったと推測しているという。

  自動車の燃費試験をめぐっては、三菱自が軽自動車4車種で燃費試験データを良く見せるため意図的に操作する不正があったと発表したほか、1991年から国内の法規定と異なる方式で測定していたことも明らかにしていた。国内では走行抵抗の測定法に関して91年に惰行法と呼ばれる方法が指定されたが、三菱自は当初から高速惰行法で計測していた。

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