英のEU離脱リスクでデンマークは最悪の事態に備える-財務相

英国の欧州連合(EU)離脱「Brexit」のリスクに対し、ユーロを導入していないEU加盟国であるデンマークが最悪の事態に備えている。

  大方の調査では、英国の有権者が恐らくBrexitを支持しない見通しが示されているが、EU残留・離脱の是非を問う6月23日の国民投票はかつてないほどの混乱をもたらす恐れがあるだけに、欧州諸国政府は対応せざるを得ない。デンマークのフレデリクセン財務相は、何が起きるか知る方法はないと指摘する。

  フレデリクセン財務相は27日にコペンハーゲンでインタビューに応じ、「明確な『ノー』か『イエス』になるのか、僅差の結果になるか、あらゆる可能性がある」と指摘。このため、財務省は世論調査で示された予想結果よりも「悪い」事態に備えていると述べた。

  ブルームバーグが27日に実施した調査結果によると、離脱陣営は45%に対し、残留陣営は44%。複数の調査の結果に基づく計算では、英国がEUにとどまる確率は81%。

  デンマークの銀行は既に、EU離脱の事態となれば安全資産の魅力が急激に高まると警告している。そうなれば、最上級「AAA」格付けのデンマーク・クローネ建て資産に投資マネーが流入し、クローネのユーロとのペッグ(連動)にプレッシャーがかかる。デンマークの中央銀行は昨年、スイスがフランの対ユーロ相場上限を撤廃した際に投機家の攻撃に対抗したが、政策金利が既にゼロを下回る現状では、使える弾薬は昨年ほど多くはない。

  また、貿易関連の懸念もある。Brexitとなれば、輸出入を継続可能にする合意の内容をめぐり相当の不透明感が浮上する。デンマークにとって英国のEU離脱は、2016年の経済成長率を0.25ポイント押し下げ、来年はその倍の影響が及ぶと財務省は試算している。

  フレデリクセン財務相は「離脱問題が落ち着くにはかなり長い時間を要するため、長期にわたり不透明感が続くだろう」と予想した。

The U.K. is Denmark’s fourth-largest export market, measured in goods.

原題:Brexit Threat Has Euro Outsider Denmark Preparing for Worst(抜粋)

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