このアナリスト・チーム、全銘柄に「買い」推奨-そして悲惨な結末

  • 香港の英皇証券、過去1年で取り上げた173銘柄全てに買いの判断
  • 英皇証券の前期決算は64%増収、手数料などの増加寄与

香港の英皇証券のアナリストに注目されることを、企業は強く望んでいるだろう。しかし、この1年、彼らの助言に従った投資家はそこまでこの証券会社に入れ込んでいない。

  英皇証券集団の傘下部門である英皇証券は、2015年4月から今年5月16日までにカバーした173社の株式を一つ残らず「バイ」(買い)推奨した。同証券が数週間以内に予想される水準として示す目標株価は、推奨時の各銘柄の株価を平均25%上回る水準に設定されてきた。ブルームバーグが投資判断をまとめているアナリストの中で、英皇証券のチームは最も強気に位置付けられることが頻繁にある。

  しかし英皇証券の判断は、中国・香港株が大幅下落したこの1年でかなり間違っていたことが明らかになった。このことは、株取引を始めようと中国本土・香港市場に入ってくる数多くの個人投資家を取り巻く危険性を浮き彫りにしている。英皇は15年4月1日-16年3月31日の通期決算で64%の増収を達成したと発表した。仲介手数料や信用取引に伴う貸し出しの金利収入が大幅に増加したことなどが寄与したという。

  この1年で株式相場が大幅に下げた間、誤った投資判断を示したのは英皇証券だけではない。世界の主要20株式市場の上場銘柄を調査するアナリストの中で、中国本土株をカバーするアナリストは平均して最も大きく予想を外した。

  英皇証券リサーチのディレクター、スタンリー・チャン氏は電話取材に対し、「ホールドやセル(売り)ではなく、目標株価やストップロスの水準と共にバイの判断を示すのが当社のスタイルだ」とコメント。「小規模の地場証券」として、バリュエーション(株価評価)や利益成長の潜在力、他のファンダメンタルズでなく、「市場のセンチメント」や「ニュース、イベント、モメンタム」に基づく取引のアイデアを提示していると説明した。

  ブルームバーグの集計データによると、英皇証券が推奨した日にこの173銘柄を一つ一つ買っていた場合、1週間後のリターンは平均でマイナス0.9%、2週間後はマイナス2.9%、3週間後はマイナス4.2%、4週間後はマイナス6.1%となっていた。

原題:Every Stock Was a Buy to This Analyst Team, Then Shares Tanked(抜粋)