Brexitリスク対策、為替トレーダーはポンドではない通貨も動員

  • ユニジェスチョンはスイス・フランとスウェーデン・クローナ利用
  • ポンドの代理通貨にはユーロが最適-アバディーン

英国が欧州連合(EU)残留を決めた場合に損失を被ることなく、離脱した場合の影響からいかにして身を守るか。これは為替担当者が抱える最大のジレンマの一つだ。

  ポンドのドルに対するボラティリティ(変動性)は6年ぶりの大きさに上昇。ポンドの下落に備えるためのオプション価格は過去最高に達した。こうした中、6月23日の英国民投票に向けてトレーダーらは別の対策を講じつつある。スイス・フランやスウェーデン・クローナのオプション購入、ポンドの代わりにユーロを活用するといった方法だ。

  ユニジェスチョンでロンドンを拠点に資金運用を担当するルカ・シモンチェッリ氏は「Brexit(英国のEU離脱)リスクは過小評価されている」と述べ、「離脱となればユーロはポンドと同様に下げるだろう。このため弊社ではスイス・フランに対するユーロのプット・オプションを購入した」と明らかにした。

  一方で残留が決まった場合のポンド反騰でも利益を上げるため、ユニジェスチョンではスウェーデン・クローナに対するポンドのコール・オプションも買ったという。

  アバディーン・アセット・マネジメントの投資マネジャー、ジェームズ・エイシー氏は、英国民投票をめぐるリスクのトレードではユーロが最適の代理通貨だと話す。

  エイシー氏はBrexitならユーロはポンド下落幅の半分程度、つまり5-15%下げる可能性があると予想。残留の場合は米当局の金融政策がユーロの主な取引材料になるとみている。同社は現在、ユーロ売り・ドル買いにポジションを傾けている。

  「ポンドが現水準からいずれの方向に動いても、リスクに見合うリターンを得られるとの感触を弊社は得ていない」とし、「国民投票終了後にもっと好ましい投資機会が訪れそうだ」と指摘した。

原題:Currency Traders Look Beyond the Pound to Combat Brexit Turmoil(抜粋)