G7首脳、成長政策めぐり議論まとまらず-各国の異なる状況反映

地政学的な緊張や中国経済の減速、英国の欧州連合(EU)離脱など数多くのリスクの中で世界経済をどのように成長させるのか。日本に集まった主要7カ国(G7)首脳はこれを協議したが、議論はまとまらなかった。

  ホスト国の日本に加え、米英独仏、イタリア、カナダで構成するG7は財政出動と金融緩和、構造改革の最適な組み合わせで異なる見解を持つ。それでも今回のG7首脳会議(伊勢志摩サミット)では協調したアプローチを模索した。

  2日間にわたったサミットを終え27日に発表された首脳宣言では、G7は「債務を持続可能な道筋に乗せていくための取り組みを継続しつつ、世界的な需要を強化し、供給側の制約に対処するため、金融、財政および構造政策という全ての政策手段を個別にまた総合的に用いる」と記述された。

  この儀礼的な言い回しは、雇用と経済成長の創出方法をめぐる意見の相違が底流にある。それは安倍首相やカナダのトルドー首相ら積極的な財政出動と刺激策で実現させるという主張と、労働市場緩和と競争力強化で財政規律は保つというドイツのメルケル首相が推すアプローチだ。

  この背景には、地域的な違いもある。アジア諸国が中国経済減速の衝撃を実感する一方、ユーロ圏は7年に及ぶ危機と需要不足に苦しんでいる。

  オーストラリア・ニュージーランド (ANZ)銀行のアジア太平洋担当チーフエコノミスト、グレン・マグワイア氏は「感じ方が一様でない経済動向に対して、G7の交渉の場で協調した反応が成立しなかったのは完全に驚きというわけではない」と説明した。

原題:World Leaders Tangle Over Growth Recipe Amid Rising Risk (1)(抜粋)