オバマ米大統領、核なき世界の実現呼び掛け-広島で決意を表明

オバマ米大統領は27日、広島を訪れ、核兵器のない世界の実現に向けた取り組みを呼び掛けた。米軍による人類史上初の実戦での原爆投下から71年近くを経て、現職の米大統領による初の広島訪問となった。

  安倍晋三首相と並び平和記念公園で献花をしたオバマ大統領はスピーチで、「未来は選択することができる。広島と長崎が核戦争の始まりではなく、われわれの道義的な目覚めの始まりになったとして知られる未来をだ」と述べた。

  大統領は米軍による原爆投下についての謝罪は控えながら、第2次世界大戦および人類の歴史を通じた戦争の犠牲者に対し痛恨の念を表明。亡くなった無実の人々の魂が「われわれに語りかけ」、防衛技術の利用について自省を求めていると語った。

  1945年8月6日に投下された1発の原爆により、広島市の9割が破壊され、8万人が即死、被爆の影響で同年末までに死没者数は14万人に増えたと推計されている。

  オバマ大統領は米国のように核兵器を保有する国々に対し、「恐怖の論理から逃れ、核兵器のない世界を追求する勇気」を持つよう求めた。スピーチを終えた大統領は、被爆者とも言葉を交わした。

  大統領と安倍首相はスピーチで日米が強い友情をはぐくんだとそれぞれ言及し、戦後築いた同盟関係を強調。安倍首相はオバマ大統領による「歴史的な訪問を心から歓迎したい」とし、大統領の決断と勇気に心から敬意を表すると述べた。

  安倍首相はまた「核兵器のない世界を必ず実現する。その道のりがいかに長く、いかに困難なものであろうと絶え間なく努力を積み重ねることが私たちの責任」だと言明するとともに、「世界中のどこであろうと再び悲惨な経験を決して繰り返させてはならない」と語った。

原題:Obama in Hiroshima Speech Calls for World Without Nuclear Bombs(抜粋)