安倍首相:消費増税是非の検討表明、参院選前に結論-サミット会見

  • 仮定の質問には答えられない-衆参同日選の可能性問われ
  • 消費増税2年延期、同日選ほぼないとの見方が有力-評論家の浅川氏

安倍晋三首相は27日、主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)終了後の記者会見で、2017年4月に予定している消費増税の是非について検討を開始し、夏の参院選前に結論を出す方針を表明した。仮に増税延期を決断した場合に衆参同日選に踏み切る可能性についても問われたが、回答を避けた。与党内には19年4月まで2年延期する案が出ている。

  安倍首相は「G7で協調して金融政策、財政政策、そして構造政策を進め、3本の矢を放っていく、そのことを合意した」と指摘。日本の対応として「世界経済が危機に陥るリスクに立ち向かうため、あらゆる政策を総動員してアベノミクスのエンジンをふかしていく決意だ」と述べた上で、「消費税率引き上げの是非も含めて検討し、夏の参院選の前に明らかにしたいと考えている」と言明した。

  首相は14年11月、消費税率の10%への引き上げを当初予定の15年10月から17年4月までの1年半延期を決断。直後に衆院を解散した経緯がある。サミットの記者会見では、消費増税延期を決断し衆参同日選に踏み切る可能性について、「G7の合意はきょうまとまったばかりであり、具体的な政策対応についてはもう少し時間をかけて検討したい。そのため、仮定の質問にはお答えできないが、いずれにせよ参院選の前には明らかにしたい」と述べた。

  政治評論家の浅川博忠氏は消費増税について「参院選の前に2年先送りを表明するだろうが、衆参同日選挙はほぼないという見方が自民党内では有力になっている」と指摘。衆院選は早くても年末以降との見通しを示した。

二階氏は2年延期を提言

  自民党の二階俊博総務会長は23日にまとめた提言で、現下の経済情勢は世界経済の急激の冷え込みに加えて熊本・大分の震災でさらなる危機的状況が訪れていると指摘。消費増税を19年4月まで延期するための必要な法改正を含め、「消費増税の延期についても早急に結論を得なければならない現状にある」との認識を示している。民進党の岡田克也代表も18日の党首討論で2年延期を提唱した。

  安倍首相の会見に先立ち、公明党の井上義久幹事長は27日の記者会見で、G7合意に関して「日本としてどういう政策を取るかということをきちんと政府、与党の間で議論をしなければならない」と指摘。消費増税延期についても「当然、そのことも含めて政府、与党でしっかり検討することになる」と述べていた。