このファンドの輝かしい運用実績の秘密:下り坂で「失わないこと」

  • イートン・バンス・ファンド、過去10年に競合の大半を上回る成績
  • 保険など「シンプルで退屈な企業」に投資

株式相場の好調時にはマーケットに出遅れず、低迷期にはそれを上回るパフォーマンスを示す。マシュー・へレフォード氏が運用するミューチュアルファンドはそうやってトップクラスの運用成績を残してきた。

  ブルームバーグの集計データによると、ヘレフォード氏の「イートン・バンス・アトランタ・キャピタル中小型株ファンド」(運用資産71億ドル=約7800億円)はこの5年間と10年間の両期間で競合ファンドの99%を上回る成績を挙げ、いずれの期間でもリスク調整後リターンが最も高かった。競合ファンドに比べて運用成績が特に良かった年はS&P500種株価指数が37%下落した2008年と、同指数が前年末比ほぼ横ばいで終わった11年と15年だ。

  ヘレフォード氏(43)と共同運用担当者が好成績を収めている理由は、力強いキャッシュフローが予想でき、同氏が「シンプルで退屈な企業」と呼ぶ銘柄を選好しているためだ。投資対象の一つである保険会社などは景気循環に左右されにくい傾向がある。

  ヘレフォード氏は電話インタビューで「お金を稼ぐために極めて重要なのはそれを失わないことだ。より困難な状況下で、持っているものを維持できれば、上り坂の時に増やせる元金がより多くなる」と語った。

  イートン・バンス・ファンドの過去5年間の平均リターンはプラス13%。中小型株のベンチマークであるラッセル2500指数はプラス9.5%だった。過去10年で見ると、同指数とのリターン差はさらに大きい。

  モーニングスターのデータによれば、アクティブ運用の株式ファンドで今年1-4月のリターンがベンチマークを上回ったのは35%弱。15年は47%、14年は26%だった。

原題:The Secret to This Fund’s Stellar Record: Don’t Lose on Way Down(抜粋)