原油と鉄鉱石価格、50ドル境に対照的な展開-供給過剰の解消動向が鍵

  • 鉄鉱石の供給過剰が解消される可能性は低い:サクソバンク
  • 原油の供給過剰は解消されつつある:IEA

原油と鉄鉱石は世界で最も重要な工業用コモディティの一角を占め、その需給は世界の景気動向と関連している。ただ、この2つのコモディティの価格は現在、かなり異なる動きを示している。

  原油価格は今年に入って初めて1バレル=50ドルを上回ったが、鉄鉱石は反対の動きを示し、26日に1トン=50ドルを割り込んだ。原油の数量単位バレルと鉄鉱石のトンとの間に物理的な等価性はないため、これは少し人為的な比較だが、2つのコモディティの価格が異なる動きを示していることは世界的な商品価格下落が各産業にどのような影響を及ぼしているかを表している。

  原油と鉄鉱石は供給過剰に悩まされてきたが、国際エネルギー機関(IEA)とゴールドマン・サックス・グループのアナリストらによれば、不採算油田の操業が停止され企業が設備投資を削減する中で原油の供給過剰は解消される見通しだ。一方、鉄鉱石については、価格が下落しているにもかかわらず多くの大手鉱山会社が依然として利益を上げている。キャピタル・エコノミクスとサクソバンクのアナリストらは、新規の低コスト生産が増えることでさらに値下がりする可能性があるとみている。

  サクソバンクの商品戦略責任者、オーレ・ハンセン氏は電子メールで「鉄鉱石の供給過剰が解消される可能性は低く、原油の需給は鉄鉱石に比べかなり均衡している」と指摘。「原油価格はいずれ上昇するだろう。一方、鉄鉱石については、新規供給の大半は生産コストが現行水準を大きく下回るため、生産継続のインセンティブは引き続き強い」と述べた。

原題:A Tale of Two Gluts: Oil and Ore Cross $50 on Opposite Paths (1)(抜粋)