ビル・グロース氏がクレジットをショート、「最後の審判日」に備え

  • 「自身の直感に反する」も「システム自体がリスクにさらされている」
  • 世界の中銀が資産価格を支えているが、いずれ支え切れなくなる

債券取引で地位と財産を築いたビル・グロース氏は、投資家としての自身の直感と受けた訓練に反しているとしながらも、クレジットのショートを試みている。

  13億ドル(約1430億円)規模のジャナス・グローバル・アンコンストレインド・ボンド・ファンドを運用する同氏は、長期債を買うよりも、ボラティリティに対する保険や信用リスクを売る取引に動いている。中央銀行が資産価格を支えられなくなり、投資家が市場から引き揚げる「最後の審判日」が訪れるだろうと考えているからだ。

  グロース氏はブルームバーグとのインタビューで、「心理を切り替えて、空売りすることに居心地の悪さを感じないヘッジの担当者のようになるのはとても難しい」と語った。「そのように努力している。私はシステムを究極的に信じる投資家だが、システム自体がリスクにさらされていると考えるからだ」と続けた。

  世界の中銀が株やクレジットの価格を押し上げているため、そうした資産に対しては慎重だとグロース氏は話す。投資手段としてクレジットを除外するということは「株も買わず高利回り債も買わないということだ。反対の方向へ行くことになるが、それには対価がかかる」と語った。

  グロース氏はクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)の指数を利用していることを示唆した。債券市場のボラティリティに対する保険を販売しているとも述べた。  

  同氏が運用するアンコンストレインド・ボンド・ファンドは債券とデリバティブ(金融派生商品)に投資している。実質デュレーションは1.13年と、利上げで損失が出ることを避ける短期のポジションになっている。

  グロース氏は米金融当局が6月に利上げをすると予想。その後は緩やかなペースで利上げをしていくべきだとの考えを示した。

原題:Gross Trying to Short Credit to Reverse Four Decades of Instinct
Gross Trying to Short Credit to Reverse Decades of Instinct (1)(抜粋)