為替トレーダーに国際行動規範-不適切慣行に対応、業界代表策定

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  • 市場参加者の倫理や情報共有、注文の執行をめぐる問題に対処
  • 今回は30ページ文書、最終版は来年公表の予定

1日で5兆3000億ドル(約583兆円)の資金が動く外国為替市場の参加者代表と主要国中央銀行の担当者らは、指標レート操作のスキャンダルに今も揺れる業界の信頼回復に向けて、自主的なガイドライン(指針)となる国際的な行動規範を公表した。

  主要国中銀で構成する国際決済銀行(BIS)と協力し、マーケットメーカー(値付け業者)や資金運用会社、取引所を代表する35人が8カ月かけて30ページに及ぶ文書をまとめた。フロントランニングとも呼ばれ、顧客からの情報に基づき注文を先回りして利益を得るプリヘッジや、価格のつり上げなど、問題が指摘される慣行の是正に取り組む。

  新たな行動規範は、違反を恐れる銀行がコメンタリーやトレーディングのアイデアを顧客に伏せ、情報共有を渋る状況にも対処する。さらに注文の執行について多くの部分を割き、顧客の注文を扱う市場参加者が曖昧でない明快な言葉を用いて正しい情報を伝え、価格がファームプライスか気配値かを明確にし、市場を混乱させる意図を持って取引に参加しないようにすべきだとしている。最終版は来年公表される予定。

  主要銀行の一部が外為市場の指標レート操作で有罪を認め、約90億ドルの支払いに応じる状況を受けて、業界首脳らは行動規範の強化に動いている。主要国中銀の担当者らは自主的なガイドラインの順守を業界に促し、それがうまく機能しない場合はより厳しい規制を導入する構えだ。

  BISの外国為替ワーキンググループの座長を務めるオーストラリア準備銀行(中央銀行)のデベル総裁補佐は発表文で、「外為業界は信頼の喪失という苦境にある。市場参加者や一般市民の間で市場が適切に機能しているという信認を大きく高めるため、市場はその信頼を回復させる必要がある」と訴えた。

原題:Scandal-Rocked Currency Market Forges Standards to Rebuild Trust
Ripping Off Your Clients Is Naughty in New Currency Market Code(抜粋)