G7首脳、中国の鉄鋼問題に早めの警鐘鳴らす-サミット開幕前に

  • 中国製鉄鋼の過剰供給は「全員の問題」とユンケル欧州委員長
  • 中国政府は他国からの批判に動揺せず

伊勢志摩サミットに出席する主要国首脳がサミットの正式な開幕前の段階で中国経済について早めの警鐘を鳴らした。その対象は鉄鋼問題だ。

  英国のキャメロン首相は25日、サミットが開かれる伊勢志摩に向かう機中で、中国製鉄鋼に対する欧州の反ダンピング(不当廉売)措置が効果を上げていると記者団に発言。欧州委員会のユンケル委員長も26日に日本で記者団に対し、中国製鉄鋼の過剰供給は「全員にとっての問題」であり、欧州は歪められた市場に「無防備」でいる余裕はないと表明した。

  ユンケル委員長は「この問題はわれわれの全ての国に影響する。欧州連合(EU)には鉄鋼生産国が22カ国あり、国内に鉄鋼産業を抱える全ての国は自国産業を守る権利がある」と述べた。

  数十年ぶりの低成長に見舞われている中国は、比較的安価な金属の海外への売り込みを拡大。これにより貿易摩擦が生じ、世界的な供給過剰を背景に一部の国から批判が出ている。欧州議会は今月、中国を市場経済国に認定することに反対する決議を採択した。

  一方、中国側はこうした批判に強く反論している。中国英字紙チャイナ・デーリーは最近のEUの採決について、業界内の競争回避に向けた「保護主義者の行為」だと評した。中国外務省は鉄鋼の過剰供給は世界の問題だと指摘し、EUの業界低迷の全ての責任を中国に押し付けるのは無意味だと主張している。

原題:China Steel Glut Tops G-7 Chatter as Leaders Meet in Japan (1)(抜粋)