米利上げ先送りの判断、より深刻な景気減速回避に寄与した-NY連銀

  • NY連銀エコノミストがブログで分析結果を説明した
  • FOMCのコミュニケーションが金融情勢の再正常化の重要な一因

米金融当局が利上げを遅らせる決定を下したことが、2015年後半から16年初めにかけて、企業の借り入れコスト急上昇に伴う経済的ショックを和らげるのに役だった、とニューヨーク連銀のエコノミストが指摘した。

  同連銀の3人のエコノミストは25日、同連銀のウェブサイトに掲載されたブログで、「米連邦公開市場委員会(FOMC)はフェデラルファンド(FF)金利を低めに据え置くことで、金融情勢の引き締まりが経済に及ぼす影響を大幅に相殺することができた」との分析を示した。

  マルコ・デルネグロ、マーク・ジアノニ、マイカ・スミスの3氏は、海外経済の成長見通しの下方修正や、昨年の原油急落に伴う米エネルギー部門の信用の質の悪化が信用スプレッドの拡大につながったと説明。金融情勢の引き締まりが響いて今年1-3月(第1四半期)の米実質国内総生産(GDP)成長率は2年ぶりの低水準となったが、金融当局が利上げに対して慎重な姿勢を取っていなければ、一段と悪い状況となっていただろうと論じた。

  エコノミストらは同連銀の経済モデルを用い、市場に織り込まれたFF金利見通しの道筋の下方シフトによって、年率ベースで「GDPの伸びを数四半期にわたって1ポイント余り押し上げ、金融情勢引き締まりのマイナスの影響を基本的に相殺することができた」との分析結果をまとめた。

  同ブログでは、「経済モデルで十分に把握できていないが、16年初めのFOMCのコミュニケーションが金融情勢の再正常化の重要な要因の一つとなった公算が大きい」とコメント。「こうした信用スプレッドの反転のおかげで、4-6月(第2四半期)のGDP伸び率への抑制的な影響は、反転がなかった場合に比べてずっと緩やかになると見込まれる」とした。

原題:Delaying Rate Hikes Averted Bigger Slowdown, Fed Economists Say(抜粋)

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