日経平均は小幅続伸、原油高の鉱業や医薬品上げ-円高推移嫌気し失速

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26日の東京株式相場は、日経平均株価が小幅続伸。原油価格の上昇や海外株の堅調を好感する買いが入り、鉱業や石油など資源株、輸送用機器株が上げ、医薬品や陸運、小売、建設など内需株も堅調だった。半面、為替が円高方向に振れた影響で相場全般は失速、海運や証券、情報・通信株の下げが目立ち、TOPIXは小幅に反落した。

  日経平均株価の終値は前日比15円11銭(0.1%)高の1万6772円46銭。TOPIXは0.01ポイント安の1342.87。

  アライアンス・バーンスタインの村上尚己マーケット・ストラテジストは、「慎重だったFRBが利上げしても良いと認識するほど米景気は好調」と指摘。米金融政策が正常化してくれば、「ドル・円相場が1ドル=110円台半ばまで戻ってもおかしくないため、日本株には上昇余地が十分ある」とした半面、「そのストーリーに自信がない投資家もいる」と言う。

  25日のニューヨーク原油先物は1.9%高の1バレル=49.56ドルと続伸し、約7カ月ぶりの高値。米エネルギー情報局の週間統計で在庫、生産双方の減少が明らかになり、供給超過への懸念が後退した。また、利上げに耐えられるとの自信を深めた25日の米国株は続伸し、2日間の上昇幅としては直近約3カ月で最大となった。

  原油、米国株動向を受けたきょうの日本株は買い優勢で始まり、日経平均は朝方に200円高の1万6957円と心理的節目の1万7000円に接近した。「いわば、売り方のリスクオンで原油は下げ過ぎた。米利上げによる世界経済失速や原油関連企業に融資している欧州銀行の破たん懸念がそれを招いたが、結局そうはならなかった」といちよしアセットマネジメントの秋野充成執行役員は話している。

  もっとも、売買エネルギーが盛り上がらない中、累積売買代金の多い日経平均1万7000円の節目を抜け切れず、為替市場での円強含みに連れ、主要株価指数は徐々に上値を切り下げた。早朝に1ドル=110円台で推移していたドル・円は、一時109円40銭台までドル安・円高方向に振れた。27日に米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長の講演を控え、市場で早期の米利上げ観測が強まる中、「議長がさらに踏み込んだ発言をするかどうか、見極める必要がある。踏み込んだ発言をしないなら、いったん事前にポジションを調整しておこうという心理が市場でも働きやすい」と、みずほ証券の倉持靖彦投資情報部長は指摘した。

  一方、主要7カ国(G7)首脳会議(伊勢志摩サミット)は26日、三重県志摩市で始まった。各国首脳は午前に伊勢神宮をそろって訪問。その後の会議では、世界経済の下支えに向けた財政出動や構造改革などの政策手段をめぐり討議する。

  東証1部33業種は鉱業、医薬品、輸送用機器、陸運、石油・石炭製品、金属製品、小売、建設、ガラス・土石製品など17業種が上昇。海運や証券・商品先物取引、通信、鉄鋼、パルプ・紙、非鉄金属、保険、その他金融など16業種は下落。東証1部の売買高は17億6943万株、売買代金は1兆8344億円。値上がり銘柄数は930、値下がりは844。

  売買代金上位では、燃費試験関連損失が想定より小さいと受け止められた三菱自動車が急伸。富士重工業や武田薬品工業、東芝、塩野義製薬、大和証券が投資判断を「買い」に上げた長谷工コーポレーションも高い。半面、米証券取引委員会の調査を受けていることを明らかにしたアリババ株の急落が響き、ソフトバンクグループは安い。村田製作所やKDDI、NTTドコモ、神戸製鋼所、SBIホールディングス、あいホールディングスも売られた。