米国債:入札で旺盛な需要、ディーラーの落札比率が過去最低に

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米財務省が今週これまで実施した国債入札のうち二つで、プライマリーディーラー(政府証券公認ディーラー)の落札比率が過去最低となった。バランスシートの縮小や利回り上昇で投資家の需要が高まっている。

  25日実施された5年債入札(発行額340億ドル)では、投資家の需要を測る指標の応札倍率が2014年以来の高水準となった。プライマリーディーラーの落札比率はデータでさかのぼれる2003年以降で最低だった。前日の2年債入札(同260億ドル)でもプライマリーディーラーの落札比率は過去最低だった。

  RBSセキュリティーズの米州戦略責任者、ジョン・ブリッグス氏は「投資家は流通市場よりも入札での購入を選好している。流動性が潤沢なためだ」と指摘。「流動性はかつてほど潤沢ではない。大量の米国債を確保したければ、入札での購入が最も効率的な方法だ」と続けた。

  ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間午後5時現在、既発5年債の利回りは前日比ほぼ変わらずの1.40%。同年債(表面利率1.375%、2021年4月償還)価格は99 7/8。

  5年債入札では最高落札利回りが1.395%となった。プライマリーディーラーの落札比率は21.8%。間接入札者の落札比率は66.6%と、過去3番目の高水準。プライマリーディーラー以外の直接入札者の落札比率は11.6%で、14年7月以来の高水準だった。

  TDセキュリティーズの米国ストラテジスト、ジェナディ・ゴールドバーグ氏(ニューヨーク在勤)は「世界的な利回りへの需要が絶え間なく続いているようだ」と分析した。

  前日の2年債入札ではプライマリーディーラーの落札比率は17.7%。間接入札者は49.8%、プライマリーディーラー以外の直接入札者は32.5%で12年以来の高い水準だった。

  FTNファイナンシャルの金利戦略責任者、ジム・ボーゲル氏は「単にディーラーの応札が必要ないのだろう」とし、「大局的に見て不確実要素が多い状況を踏まえると、米国債価格が下落する短期的なリスクは、他の市場で資産価格が大きく下落する可能性よりも小さい」と述べた。

  ブルームバーグがまとめたデータによれば、金利先物市場で織り込まれる6月の利上げ確率は34%と、2日時点での12%から上昇している。ダラス連銀のカプラン総裁はこの日、「一定量の緩和解除に向け、近い将来に行動しなければならない」と述べた。

原題:No Treasuries Left for Wall Street Dealers Amid Blowout Auctions(抜粋)