債券上昇、40年入札「予想より強め」で買い優勢-財政見極めとの声も

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  • 先物は19銭高の151円93銭で終了、長期金利マイナス0.11%に低下
  • 40年入札結果:最高落札利回り0.40%と予想を下回る

債券相場は上昇。この日実施の40年利付国債入札が順調な結果だったことを受けて、超長期ゾーンを中心に買いが優勢となり、相場全体が押し上げられた。

  26日の長期国債先物市場で中心限月6月物は、前日比2銭安の151円72銭で取引を開始した。午後に入ると、40年入札結果を好感して水準を切り上げ、151円95銭まで上昇。結局は19銭高の151円93銭で引けた。

  岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジストは、「40年債入札も無事に通過し、プラス利回りの超長期ゾーンには一定の買い需要があることがあらためて確認された」と話した。「消費増税の再延期は市場にかなり織り込まれているが、入札はたんたんとこなされ、日銀のオペも3回あった。需給面からは利回りが上がる可能性は低い」と述べた。

  現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の342回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値と同水準のマイナス0.10%で開始し、その後は1ベーシスポイント(bp)低いマイナス0.11%を付けている。

  新発20年物の156回債利回りは横ばいの0.265%で開始後、0.255%まで低下した。新発30年物の50回債利回りは0.5bp低い0.335%で始まった後、0.32%を付けている。40年物の8回債利回りは0.5bp低い0.355%で始まり、40年債入札後には0.34%まで水準を切り下げている。

40年債入札

  財務省が午後発表した表面利率0.4%の40年利付国債(9回債)の利回り競争入札の結果によると、最高落札利回りは0.40%と予想の0.415%を下回った。前回に続いて過去最低を更新した。投資家需要の強弱を示す応札倍率は3.07倍と、昨年2月以来の高水準となった。9回債利回りは0.39%の一本値で推移している。

  JPモルガン証券の山脇貴史チーフ債券ストラテジストは、「40年債入札は予想より強かった。超長期債の需給はしっかりしている」と指摘。「今月は超長期債の入札が多く、警戒感が出ていたものの、20年債入札を越えたところでめどがついたもよう」と話した。

  主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)が26日、三重県志摩市の賢島で開幕した。世界経済下支えに向けた財政出動や構造改革などの政策手段をめぐり、各国首脳がどこまで一致して踏み込んだメッセージを打ち出せるかが焦点。サミットは2日間で、安倍晋三首相は27日午後、議長会見を行う。

  岡三証の鈴木氏は、「サミットを踏まえた政府の財政出動や米6月利上げへの警戒感などから、今週は積極的な売買を手控えている向きが多いようだ。来週、再来週も動きにくい状況が続くだろう」と指摘した。

  25日の米国債相場はもみ合い。10年債利回りは前日比ほぼ変わらずの1.87%程度で引けた。一方、米国株式相場は続伸。S&P500種株価指数は前日比0.7%高の2090.54で引けた。この日の東京株式市場では日経平均株価が小幅続伸。前日比0.1%高の1万6772円46銭で引けた。朝方には200円高となる場面があったが、その後は急速に伸び悩んだ。

  三菱UFJモルガン・スタンレー証券の稲留克俊シニア債券ストラテジストは、「人民元の下落は気掛かりだが、世界的に株価が上がり、原油も下がらない状況が続けば、米国が6月利上げに動きやすくなるとの連想から債券相場に逆風」だと指摘した。

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