5月24日の海外株式・債券・為替・商品市場

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欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:ドル上昇、対ユーロで2カ月ぶり高値-米利上げ観測で

24日のニューヨーク外国為替市場ではドルが対ユーロで上昇し、2 カ月ぶりの高値となった。米国で早ければ来月にも政策金利が引き上げ られるとの観測が強まり、ドル買いが膨らんだ。

ドルは主要通貨の大半に対して上昇した。フィラデルフィア連銀の ハーカー総裁は23日、年内に2、3回の利上げを予測できると述べ、サ ンフランシスコ連銀のウィリアムズ総裁と同様の見解を示した。金利先 物市場の動向によると、連邦公開市場委員会(FOMC)が7月の会合 までに利上げを実施する確率が3月以降で初めて50%を超えた。

米金融当局者が相次いで引き締めの可能性を示唆しているため、米 国外の金融政策との違いからドル建て資産が恩恵を受けるとの見方が強 まり、ドルは押し上げられている。米国以外では金融緩和が維持あるい は拡大している。金利先物市場は欧州中央銀行(ECB)が年内に中銀 預金金利を引き下げる確率を40%と示唆している。

スタンダードチャータードの為替ストラテジスト、アイメア・デー リー氏(ロンドン在勤)は「6月か7月の利上げへの期待が市場で強ま っており、ドルに力強さが戻っている。市場は金融政策の違いにかなり 固執している」と指摘した。

ニューヨーク時間午後5時現在、ドルは対ユーロで前日比0.7%高 の1ユーロ=1.1141ドルと、3月15日以来の高値。対円でも0.7%上げ て1ドル=109円99銭。主要10通貨に対するドルの動きを示すブルーム バーグ・ドル・スポット指数は0.3%上昇。

JPモルガン・チェースの指数によれば、主要7カ国の通貨のボラ ティリティは2カ月ぶりの低水準になっている。

ドルは上昇局面に入る前、2013年以降で最も長い下落基調にあっ た。ドルは1月中旬から5月上旬にかけて8%余り下落し、金融政策の 違いに着目した取引は終わったのではないかとの見方が浮上していた。 しかし、米当局者が今後数カ月以内の利上げを示唆したため、同取引が 復活している。

ミレニアム・グローバルのマネーマネジャー、リチャード・ベンソ ン氏は「FOMCは6カ月で2度目の利上げに向けて潮目にあるが、市 場の利上げの織り込み具合は低い」と述べた。

原題:Dollar Rises to Two-Month High on Fed Rate-Increase Speculation(抜粋)

◎米国株:反発、新築住宅販売の急増で景気への楽観広がる

24日の米国株式相場は反発し、約2カ月ぶりの大幅高となった。新 築住宅販売の急増を受け、経済は利上げに持ちこたえられるとの見方が 広がった。市場では米金融政策当局が今夏に金融政策を引き締めるとみ られている。

住宅建設銘柄を集めた株価指数は2014年1月以来の大幅上昇。トー ル・ブラザーズは3年ぶりの大幅高。同社の四半期利益はアナリスト予 想を上回った。テクノロジー株も高い。マイクロソフトやグーグル親会 社のアルファベットはいずれも大きく上昇した。銀行株は金利上昇観測 を手掛かりに買われた。米国債利回りは3週ぶり高水準だった。JPモ ルガン・チェース、シティグループはいずれも上昇。

S&P500種株価指数は前日比1.4%高の2076.06。3月11日以来の 大幅高となった。ダウ工業株30種平均は213.12ドル(1.2%)高 の17706.05ドル。ナスダック総合指数は2%上昇した。

ソーンバーグ・インベストメント・マネジメントの株式トレーディ ング責任者、トーマス・ガルシア氏は「世界は25ベーシスポイント(b p、1bp=0.01%) の利上げで終わらないことに、投資家は気づき 始めたのかもしれない」と述べ、「住宅統計は良好な数字だった。経済 は依然として力強く、利上げは可能だと市場が喜んでいるようにも見受 けられる」と続けた。

4月の米新築住宅販売は急増し、2008年初め以来の高水準となっ た。販売価格の中央値も上昇した。

先物トレーダーが織り込む7月までの利上げ確率は50%を超えた。 6月利上げの確率は36%と、16日の4%から上昇した。今週は消費者マ インド指数や実質国内総生産(GDP)の発表が予定されており、投資 家はこうした統計にも注目している。

フィラデルフィア連銀のハーカー総裁は2016年に2、3回の利上げ を予測できると23日に発言。これより先、サンフランシスコ連銀のウィ リアムズ総裁は年内に2-3回、17年に3-4回の利上げはFOMCに とってなお「妥当な線」だと述べていた。

S&P500種の産業別10指数はいずれも上昇した。CBOEボラテ ィリティ指数はこの日8.9%下げて14.42だった。

S&P500種の情報技術株指数は2.1%上昇し、3月1日以来の大幅 高。ザイリンクスやウエスタンデジタルはいずれも急伸。金融株 は1.5%高。この日はムーディーズやアフィリエーテッド・マネジャー ズ・グループが上昇した。KBW銀行指数は1.6%高。

原題:U.S. Stocks Rally as Housing Data Bolster Optimism on Economy(抜粋)

◎米国債:2年債が下げ埋める-利回り上昇で入札が「極めて良好」

24日の米国債市場では、2年債が下げを縮める展開となった。この 日の2年債入札(発行額260億ドル)では旺盛な需要を集め、プライマ リーディーラー(政府証券公認ディーラー)の落札比率は、2年債入札 としてはデータでさかのぼれる2003年以降で最低となった。

2年債利回りは一時大きく上昇したが、その後上げを縮小した。入 札では投資家の需要を測る指標の応札倍率が昨年11月以来の高水準とな った。ブルームバーグがプライマリーディーラー23社のうちの6社を対 象に実施した調査では、この日の入札は「極めて良好」と評価された。 この日は朝方発表された4月の新築住宅販売が急増したことを受けて、 米国債は一時大きく下げていた。

米金融政策により敏感な期間が短めの米国債利回りはここ2週間に 上昇してきた。6月にも利上げする可能性があるとの認識を複数の政策 当局者が示したことが背景にある。先週公表された米連邦公開市場委員 会(FOMC)4月会合の議事録は、次の利上げはトレーダーらの予想 よりも早期に実施される可能性があることを示唆した。世界的に9兆ド ル相当の国債がマイナス金利となる中で米国債の投資妙味が高まったこ とから、今月実施された米10年債入札では投資家からの需要が旺盛だっ た。

みずほセキュリティーズUSAの米国債トレーディング責任者、 ジェームズ・コンビアス氏(ニューヨーク在勤)は2年債入札につい て、「あらゆる面から見て極めて力強い入札だ。ここまでの力強さは誰 もが驚いただろう」と指摘。「2年債は、特に海外投資家にとって非常 に魅力的に映るだけの水準になってきた。2年債には既に1回の引き締 めが織り込まれている」と続けた。

ニューヨーク時間午後5時現在、2年債利回りは前日比1ベーシス ポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の0.91%と、終値ベースで3 月15日以来の高水準。その翌日に米連邦公開市場委員会(FOMC) が2016年の利上げ予測を下方修正していた。同年債(表面利 率0.75%、2018年4月償還)価格はこの日99 22/32。

2年債入札では、プライマリーディーラー以外の直接入札者の落札 全体に占める比率は32.5%と12年以来の高水準だった。プライマリーデ ィーラーの比率は17.7%で、前月の入札での38.4%から低下した。

ジェフリーズ・グループのマネーマーケット・エコノミスト、トー マス・サイモンズ氏は「きょうの動きは、米利上げへの傾斜を反映した というより、市場の内部要因や流動性との関連が強い」と分析した。

ブルームバーグがまとめた金利先物データによれば、6月の利上げ 確率は34%と、1週間前の12%から上昇している。

フィラデルフィア連銀のハーカー総裁は23日、年内に2、3回の米 利上げを予測できると述べた。同総裁は今年のFOMC会合で投票権を 持たない。米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長は27日に講 演を行う。

財務省は25日に5年債(発行額340億ドル)、26日に7年債(同280 億ドル)の入札を実施する。25日には2年物変動利付債の入札も予定さ れている。

原題:Treasury Two-Year Notes Pare Losses After ‘Outstanding’ Auction(抜粋)

◎NY金:5営業日続落、過去6カ月で最長-早期米利上げ観測

24日のニューヨーク金先物相場は昨年11月6日以降で最長の5営業 日続落。早ければ来月にも米利上げが実施されるとの観測でドルが上昇 したことから、代替投資としての金買いが減退した。

BMOキャピタル・マーケッツの商品トレーディング担当ディレク ター、タイ・ウォン氏は電子メールで、「全体的に堅調なドルや4月の インド輸入が目立って低水準だったこと、フィラデルフィア連銀総裁の タカ派的な発言を受けて、金は上値が抑えられている」と指摘した。

ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物6月限は前日 比1.8%安の1オンス=1229.20ドル。

銀先物も下落。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のプラチナ とパラジウムも値下がりした。

原題:Gold Posts Longest Slump in Six Months on Fed Rate Signals (抜粋)

◎NY原油:反発、米在庫減少への期待で-米統計発表を控え

24日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インタ ーミディエート(WTI)先物が反発。米エネルギー情報局(EIA) の週間統計発表を25日に控え、先週の米在庫が減少したとの観測が広が った。この1カ月、カナダやナイジェリア、リビアでの生産に障害が生 じている。

ソシエテ・ジェネラルの石油市場調査責任者、マイケル・ウィトナ ー氏(ニューヨーク在勤)は「市場には強気となる原油在庫の取り崩し が明らかになると期待されている」と指摘。「目先の焦点は生産障害に 絞られている。供給の途絶が最大の相場押し上げ要因だ」と述べた

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物7月限は前日 比54セント(1.12%)高い1バレル=48.62ドルで終了。ロンドン ICEのブレント7月限は26セント(0.5%)上昇の48.61ドル

原題:Oil Advances as U.S. Crude Inventories Projected to Decline(抜粋)

◎欧州株:6週ぶり大幅高、ユーロ安を好感-米利上げ動向も注目

24日の欧州株式相場は6週間ぶりの大幅高となった。ユーロが下落 したことが背景にある。米当局が早ければ6月に利上げする場合、その 影響を評価する動きが広がった。

指標のストックス欧州600指数は前日比2.2%高の344.12で終了。業 種別指数全てが上げ、保険株や銀行株の上昇率が大きかった。米当局が 年内に利上げに踏み切る可能性が高まる中、ユーロはドルに対し2カ月 ぶり安値に接近。これで輸出銘柄が選好された。モルガン・スタンレー によれば、ユーロ圏の企業は売上高のほぼ半分を海外で得ている。これ は米国や日本の企業よりも大きい。

米フィラデルフィア連銀のハーカー総裁は23日、年内に2、3回の 米利上げを想定できると述べるとともに、米景気の力強さが十分なら6 月利上げも適切になるとの見方を示した。米サンフランシスコ連銀のウ ィリアムズ総裁は今年2、3回の利上げは「妥当な線」と述べた。

ドイツ・ポストバンクのストラテジスト、ハインツゲルト・ゾンネ ンシャイン氏(ボン在勤)は「ドル高は欧州株にとって大きな支援材料 となるだろう」とし、「底を打ったかどうかが試されており、大量の資 金が待ち構えている。投資家はようやく戻る用意があるのかもしれな い。強気相場にあるとは言わないが、市場は極めて落ち着いている。米 当局が追加利上げに踏み切る気配を強めているにもかかわらず、今月の 相場は横ばいだった」と語った。

個別銘柄では、英住宅関連用品小売りのキングフィッシャー は3.5%上昇。同社の英国とフランスでの四半期売上高が予想を上回っ た。仏家電メーカーのSEBも大きく上げた。ドイツの調理器具メーカ ーであるWMFを約16億ユーロで買収することで合意した。

独製薬会社バイエルは3%強の値上がり。同社が提示した620億ド ル相当の買収案をモンサントが拒否する意向だと、事情に詳しい関係者 が明らかにした。

原題:European Shares Rise as Euro Falls, Investors Weigh Fed Talk(抜粋)

◎欧州債:ギリシャ債ほぼ変わらず-支援協議のユーログループ進行中

24日の欧州債市場では、ギリシャ国債が前日からほぼ変わらず。ギ リシャ向け次回融資をめぐる判断を下すためブリュッセルで開催中のユ ーログループにあわせ国際通貨基金(IMF)が新たな解決策を提示し たが、この解決策に従うと債券市場は消化不良となる恐れがある。

IMFは報告書で、欧州安定化メカニズム(ESM)がギリシャ向 け融資を確保するために2000億ユーロ相当の長期債を発行することを提 案。低金利を背景に長期債の発行額を増やしているフランスやスペイン など各国と競合することになる。

スミス・アンド・ウィリアムソン・インベストメント・マネジメン トで資産運用に携わるジョン・アンダーソン氏(ロンドン在勤)は 「ESMが借り手として過去最低の金利で長期債を発行するのは理にか なう。それは確かだ」と述べつつ、「消化するには大きな規模だ。ギリ シャ債務の圧縮もない」と語った。

金融危機が始まって以降、ギリシャの債務を減らすためのあらゆる 努力が行われたにもかかわらず、同国経済の縮小ペースが加速したこと で債務負担がますます膨らみ、ギリシャ債務の国内総生産(GDP)比 率は2008年を大きく上回る水準に達した。

ブリュッセルで開催されているユーロ圏財務相会合では、110億ユ ーロ規模のギリシャ支援融資の実行が主に協議されるが、同国の債務負 担を償還期間の延長や金利の引き下げで軽減する手段についても話し合 う。IMFはギリシャの財政を持続可能なものとするには、さらなる債 務再編が必要だと主張しているが、ギリシャの債権者のほぼ全てが公的 機関という現状では、投資家ではなく納税者が負担を被ることになる。

ロンドン時間午後4時40分現在、ギリシャ10年債利回りは前日比ほ ぼ変わらずの7.27%。一時は7.18%と、年初来の最低を付けた。2012年 3月時点では44%を超えていた。

原題:IMF Proposes Tough Task for ESM as Greece Seeks Sustainable Debt(抜粋)

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