麻生財務相:「一方的で偏っているのは確か」-2日間で5円の上下

  • 各国から見ると違う意見が出てくるのは当然-日米間「不協和音」
  • 競争力のために為替レートさらに引き下げる意図はないとG7に伝達

麻生太郎財務相は24日、参院財政金融委員会で足元の円高の水準をめぐる「日米間の不協和音」を指摘され、「2日間で5円上がったり下がったりするのは一方的で偏っていると思っているのは確かだ」と述べた上で、「各国から見ると違う意見が出てくるのは当然」との認識を示した。大久保勉氏(民進)の質問に答えた。

  麻生財務相は、「両方で言い合ってもあまり意味がない。両国間の不協和音を演出されるのは迷惑な話だ」と指摘し、「結果としてさらにあおったり、増幅したりしていくことは避けたい」と語った。

  仙台市で先週開かれた主要7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議では、対ドルで年初来1割強上昇した円相場は過度で無秩序な動きと警戒する日本と、秩序立っているとみる米国の間で意見の相違が鮮明となった。麻生財務相は21日、仙台G7の開催中にルー米財務長官と会談。為替政策のやり取りについては「少々違いはあるが、大きな違いはない」と説明していた。

仙台G7会議前の写真撮影

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

すぐにニュースに

  麻生財務相は参院財政金融委で、米国の為替報告書の監視リスト入りした後も介入を含む適切な措置をとるのかとの質問に対し、「一時105円までになり、今109円ぐらいになっているので、だいたいそれぐらいとのところで落ち着いておけばいいとか何とか言うと、すぐニュースに出る時代だ」と述べた上で、「その種の発言は極めて控えめに言っておかなければいけない」と明言を避けた。
 
  麻生財務相は「日米に限らず欧州もドルに対してユーロが高くなくり過ぎて、不満がある。それらの国がG7でよく会合するのが大事だ。緊密な連絡は昔と比べるとはるかに取れるようになってきている。そういった意味でG7が結束しているのは間違いない」と語った。

  その上で、日本は「すでに合意をしているので、円の切り下げを継続的にやるつもりは全くない。競争力のために為替レートをさらに引き下げようという意図もないということもはっきり皆に伝えている」との立場を明確にした。

  日本が8年ぶりに議長を務めた仙台G7は21日に閉幕。為替レートを目標にはせず、過度の変動や無秩序な動きは経済や金融の安定に悪影響を与えるとした2月の上海G20の合意を再確認し、競争的切り下げ回避の重要性も強調した。