日本株続落、円高推移と米統計待ちで広く売り-売買代金は連日最低に

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24日の東京株式相場は続落。為替の円高懸念に加え、米国の経済統計や利上げの有無を見極めたいとの姿勢が強い中、輸送用機器や機械、電機など輸出株、非鉄金属や鉄鋼など素材株、保険や銀行など金融株中心に幅広い業種が売られた。東証1部の売買代金は連日でことし最低。

  TOPIXの終値は前日比12.18ポイント(0.9%)安の1326.50、日経平均株価は155円84銭(0.9%)安の1万6498円76銭。

  アムンディ・ジャパンの浜崎優市場経済調査部長は、過去のケースをみると、「利上げを始めてから2回目までマーケットは疑心暗鬼になる。利上げが景気減速をもたらすのか、景気が良いから利上げするのかが見極めにくいためだ」と指摘。国内も、「財政政策や消費税増税についてサミットが終わるまで出てこない状況。あまりにも不透明なことが多過ぎる」と話した。

  サンフランシスコ連銀のウィリアムズ総裁は23日、今後の連邦公開市場委員会(FOMC)会合について、政策当局者らが適切と判断した場合は金利を変更し得る「ライブ」の会合になるとの認識を示した。金利先物市場が織り込む6月利上げの確率は32%。同日のニューヨーク為替市場では、米利上げ観測の高まりからドル指数が2カ月ぶりの高値水準となる中、対円では一時109円11銭と下落した。きょうもおおむね109円台前半での推移と、前日の日本株終値時点109円81銭に対しドル安・円高水準で取引された。

  米国では24日に4月の新築住宅販売件数、27日に1-3月期の国内総生産(GDP)改定値が発表予定、27日には米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長の講演も控える。市場参加者の間で米金融政策の方向性を確認しようとの姿勢が強く、きょうの日本株は円高、原油安などを受けた売りが朝方から内外需業種に優勢だった。

  SMBCフレンド証券投資情報部の松野利彦チーフストラテジストは、「G7財務相・中央銀行総裁会議で日本と米国の為替に対するギャップが埋まらなかったため、変わる可能性を期待していた向きが円安ポジションを解消している」と指摘。26日からの伊勢志摩サミットでも、「為替に関する状況は変わらないだろう」とみている。

  日経平均は2月に1万6000円近辺、3月に1万7000円近辺でもみ合った後、4月はいったん上放れたが、その後は再び1万6500ー6700円を中心としたレンジ推移となっている。楽天証券経済研究所の土信田雅之シニアマーケットアナリストは、「これまでは円高が進むと内需関連が買われる相場だったが、麻生財務相が消費税増税を予定通り行うと海外に向け発言したことで延期観測が後退し、買える銘柄がなくなっている」と指摘。相場にトレンドが発生しない状況が続き、「テクニカル面でもこう着感が強まっている」と言う。

  東証1部の売買高は16億2783万株、売買代金は1兆6659億円と前日に続きことし最低を更新。東証1部33業種は保険、鉱業、非鉄、鉄鋼、機械、輸送用機器、海運、銀行、電機、その他製品など31業種が下落。パルプ・紙、空運の2業種のみ上昇。鉱業は、23日のニューヨーク原油先物が0.7%安の1バレル=48.08ドルと4営業日続落したことを受けた。

  売買代金上位ではトヨタ自動車やノーリツ鋼機、マツダ、富士重工業、クボタ、神戸製鋼所、IHI、東京海上ホールディングス、東芝が安く、日産自動車による全株式売却の検討事実が24日付の日本経済新聞で報じられたカルソニックカンセイは急落した。半面、JPモルガン証券が投資判断を上げたいすゞ自動車は買われ、NTTドコモやブイ・テクノロジーも高い。

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