5月23日の海外株式・債券・為替・商品市場

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欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:ドル指数2カ月ぶり高水準付近-対円109円台前半に下落

23日のニューヨーク外国為替市場で、ドル指数は米利上げ観測の強 まりを背景に、ほぼ2カ月ぶり高水準近くで推移した。

前週までのドル指数は週間で1月以来で最長の連続高となったが、 この日は上げ一服となった。サンフランシスコ連銀のウィリアムズ総裁 は年内に2-3回の利上げがあるとの見通しを示した。ドルはカナダ・ ドルに対して上昇した。JPモルガン・チェースは対カナダ・ドルでの ドル上昇見通しを強めた。

4月の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録が示唆したメッセ ージを当局者発言が裏付け、6月利上げの可能性が高まったことから通 貨市場では米金利の先行きが見直されている。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)の為替ストラテジスト、イア ン・ゴードン氏は「すでに見通しはかなり大きくシフトし、ドルはそれ に反応した。経済指標が大幅に回復しない限り、ドルは恐らくレンジ取 引になりそうだ」と述べた。

ニューヨーク時間午後5時現在、主要10通貨に対するドルの動きを 示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前週末比ほぼ変わらず。前 週までの3週間に3.2%上昇し、日中取引ベースでは3月28日以来の高 水準に達した。ドルはカナダ・ドルに対して0.2%上昇の1米ドル =1.3143カナダ・ドル。

ドルは対円で0.8%下げて1ドル=109円24銭。ユーロは対ドルでほ ぼ変わらずの1ユーロ=1.1220ドル。

19日にはリッチモンド連銀のラッカー総裁が「6月に利上げする根 拠は非常に強いと考えられる」と発言していた。

ヘッジファンドなど大口投機筋のドル売越幅は前週に1万653枚と なった。これは買い越し、売り越しともに持ち高としては2014年6月以 降で最小。

JPモルガンの為替・商品・金利調査責任者ジョン・ノーマンド氏 らストラテジストは20日付のリポートで、「米金融政策の見直しが外為 市場で再び注目されるようになり、ドル回復に勢いが付いた。6月か7 月に追加利上げが始まるとの見方に変わるということは、ドルには貿易 加重平均で少なくとも2.5%の上値余地があることを意味する」と指摘 した。

原題:Dollar Holds Gains Near Two-Month High on Outlook for U.S. Rates (抜粋)

◎米国株:下落、焦点は金利動向と住宅・製造業などの経済統計

23日の米国株は下落。投資家は景気の健全性と金利見通しを探る上 でさらなる手掛かりを待っている。

アップルは過去4営業日で3日目の上昇相場となったが、マイクロ ソフトやフェイスブックが下げ、この日のテクノロジー株は上げを失っ た。種子開発最大手のモンサントは10カ月ぶりの高値に上昇。ドイツの 製薬会社バイエルはモンサントに約620億ドル規模の買収案を提示し た。

S&P500種株価指数は前営業日比0.2%安の2048.04 。ダウ工業 株30種平均は8.01ドル安の17492.93.ドル。ナスダック総合指数は0.1% 安。

テミス・トレーディングのマネジングディレクター兼株式トレーダ ー、マーク・ケプナー氏は「市場は先週公表された連邦公開市場委員会 (FOMC)議事録の内容を消化しようとしているのだろう」と述べ、 「今週発表される住宅統計や製造業統計などが注目されている。短期的 には4月につけた安値の2040を上回っている。先週末はその水準を維持 したことで節目となった。この安値を下回らずに推移できるかが重要 だ」と続けた。

サンフランシスコ連銀のウィリアムズ総裁は年内2-3回の利上げ はFOMCにとってなお「妥当な線」だと述べた。イエレン米連邦準備 制度理事会(FRB)議長は27日に講演を予定している。

トレーダーは6月利上げの可能性を30%として織り込んでいる。先 週初めの時点では4%だった。4月のFOMC会合の議事録によれば、 経済の改善が続いた場合、大半の政策当局者が6月の利上げが適切にな るとの認識を示した。

S&P500種の業種別10指数では、この日は電気通信サービスや公 益事業が下げた。一方、素材は上昇。CBOEボラティリティ指数 は4.1%上昇して15.82となった。

アップルは上昇。同社は「iPhone(アイフォーン)」販売回 復に向け重要な措置を講じているとの観測が背景。アプライド・マテリ アルズなどアップルのサプライヤーも値上がりした。

フィアット・クライスラー・オートモービルズは下落。同社による 排ガス操作目的の不法ソフトウエア使用をドイツ当局が発見したと報じ た独紙ビルト日曜版に反論し、全車種が排ガス規制を順守していると強 調した。

原題:U.S. Stocks Fluctuate Amid Focus on Interest Rates, Looming Data(抜粋)

◎米国債:ゴールドマンが売りシグナル-利上げめぐる見方の変化で

米国債トレーダーらは利上げペースの予想を上方修正する一段の余 地があり、それが国債にはリスクになっていると、ゴールドマン・サッ クス・グループのストラテジストが指摘している。

ゴールドマンによれば、米国債は年初から3%上昇しており、年内 の利上げに対するトレーダーの見方と金融当局の予想との間に乖離(か いり)があるため、「急速な修正」の影響を受けやすい状況にある。先 週公表された米連邦公開市場委員会(FOMC)4月会合の議事録は、 6月にも利上げがあり得ることを示唆し、国債利回りは急伸した。トレ ーダーらが織り込む6月利上げの確率は32%と、1週間前の4%から上 昇した。

ゴールドマンの金利ストラテジスト、ロハン・カンナ氏はリポート で「市場は今後のFOMC会合での利上げ確率を大幅に修正してきてい るものの、年内の金融政策当局のドット・プロット(金利予測分布図) と同調するには、なおかなりの修正が必要だ」とし、「これは、『価格 の高い』債券が修正の動きに対して、明らかに脆弱(ぜいじゃく)であ ることを示唆する」と続けた。

23日の米国債市場では、ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利 回りは前週末比ほぼ変わらずの1.84%。同年債(表面利 率1.625%、2026年5月償還)価格は98 2/32。2年債利回りは2ベーシ スポイント(bp、1bp=0.01%)上げて0.9%と、終値ベースでの 比較で3月15日以来の高水準。

オッペンハイマーファンズのクリシュナ・メマニ最高投資責任者 (CIO)は、ブルームバーグテレビジョンのインタビューで、トレー ダーと当局者との間で、向こう2年間の利上げペースをめぐる予想に開 きがあることから、当局者らがタカ派的なトーンを強め過ぎた場合は 「米国債市場で問題」が生じる可能性があると指摘した。

5年債と30年債の利回り格差(イールドカーブ)は過去10営業日の うち9日間で縮小し、終値ベースでの比較では3月15日以降で最もフラ ット化した。

UBSのジャスティン・ナイト氏、マティアス・ルシンスキ氏らス トラテジストはリポートで、金融当局者の言い回しと議事録に反応した イールドカーブのフラット化は、向こう1ー2カ月において「少なくと も一部は反転」しやすいと指摘。「早期利上げへの潜在的なハードルは 引き続き高いと考えられ、9月より前の利上げは可能性が低いと見込ま れる」と記した。

原題:Goldman’s Khanna Says Treasuries Risk Selloff as Fed Views Shift(抜粋)

◎NY金:4営業日続落、3月以来の最長-早期米利上げを警戒

23日のニューヨーク金先物相場は3月16日以降で最長の4営業日続 落。早期米利上げへの警戒が再び強まったことで、価値保存手段として の金の見通しが暗くなった。

ハイ・リッジ・フューチャーズ(シカゴ)の金属取引担当ディレク タ ー、デービッド・メーガー氏は電話インタビューで、「金利上昇の 懸念が長引き、商品全般を圧迫している」と指摘。「金利の付かない資 産である金は、金利が上昇する環境で成績を上げるのは難しくなる」と 述べた。

ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物6月限は前週末 比0.1%安の1オンス=1251.50ドル。

銀先物7月限は0.7%下落。ニューヨーク商業取引所 (NYMEX)のプラチナとパラジウムも値下がりした。

原題:Gold Posts Longest Slump Since Mid-March on Fed Rate Concerns(抜粋)

◎NY原油:4営業日続落、カナダで操業再開の動き

23日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インタ ーミディエート(WTI)先物が4営業日続落。カナダではオイルサン ド企業が山火事で停止していた操業を再開し始めている。また、イラン 国営石油会社は輸出拡大を継続する意向を示した。

トラディション・エナジー(コネティカット州スタンフォード)の シニアアナリスト、ジーン・マクギリアン氏は「カナダのアルバータ州 で操業が再開されつつあるというニュース、そしてイランがこの夏に日 量220万バレルを輸出する計画だというニュースに、市場は圧迫され た」と指摘。「先週に7カ月ぶり高値に達してからは一進一退が続いて いる」と続けた

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物7月限は前営 業日比33セント(0.68%)安い1バレル=48.08ドルで終了。ロンドン ICEのブレント7月限は37セント(0.8%)下げて48.35ドル。

原題:Oil Falls a Fourth Day as Canada to Resume Output After Fires(抜粋)

◎欧州株:下落、バイエルが化学株押し下げ-フィアットなど自動車も

23日の欧州株式相場は下落。化学株と石油・ガス銘柄の下げが目立 った。投資家は米金融当局が示唆する利上げシナリオの行方に注目して いる。

ドイツのバイエルが5.7%急落。同社は米モンサントに買収提案を 行ったことを明らかにしたが、財務への負担が重過ぎることが懸念され た。バイエルの急落を受けて、ストックス欧州600指数の業種別指数で 化学株の下落率が最大となった。

フィアット・ダイムラー・オートモービルズ(FCA)を中心に自 動車株も売られた。ドイツ当局は同社による排ガス操作目的の不法ソフ トウエア使用を発見したと、独紙ビルト日曜版が報じた。FCAはこれ を否定した。原油相場が4日続落したことを受け、石油・ガス株も下げ た。

ストックス600指数は前週末比0.4%安の336.69で引けた。日中高値 は0.4%高で、一時は0.8%安まで沈んだ。米利上げ動向を見極めるた め、今週発表される経済データやこの日の米当局者の発言が注目されて いた。

ライファイゼン・キャピタル・マネジメント(ウィーン)の株式部 門責任者、ヘルベルト・ペルス氏は「典型的な方向感のない相場展開と なり、極めて狭いレンジで取引されている」と指摘、「米金利について さまざまな見方があるが、今週発表のデータは重要だ」と語った。

アテネ総合指数は1.5%上昇し、西欧の主要株価指数の中で上昇率 首位となった。欧州連合(EU)の行政執行機関である欧州委員会の報 告書草案によれば、債権団の審査終了に伴いギリシャは最大110億ユー ロの融資を得ることが可能になる。

原題:European Shares Slide as Bayer Leads Chemicals Drop, Oil Falls(抜粋)

◎欧州債:ギリシャ10年債利回り、6カ月ぶり低水準-センチメント改善

23日の欧州債市場ではギリシャ国債が上昇し、10年債利回りは6カ 月ぶり低水準を付けた。同国議会が次回分の緊急融資を受けるために必 要な追加緊縮法案を賛成多数で可決したことが背景にある。

2017年償還債は2週間ぶりの大幅低下で、ギリシャが近くデフォル トに陥ることへの不安の後退を示した。欧州連合(EU)の行政執行機 関である欧州委員会の報告書草案によれば、債権団の審査終了に伴いギ リシャは最大110億ユーロの融資を得ることが可能になる。ギリシャ株 も買われ、西欧市場の主要株価指数の中で上昇率首位となった。

DZバンク(フランクフルト)の債券ストラテジスト、ヘンドリ ク・ロッデ氏は「ギリシャに対するセンチメントが改善した」とし、 「ギリシャ側は昨夏のような状況を望んでいない。ユーロ圏各国の首脳 もそれは同じだが、ギリシャがその期待に応えられるかが問題だ」と語 った。

ロンドン時間午後4時12分現在、ギリシャ10年債利回りは前週末 比23ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の7.22%。昨年11 月26日以来の低水準となる7.21%まで下げる場面もあった。同国債(表 面利率3%、2026年2月償還)価格は1.345上げ75.405。2017年7月償 還債利回りは126bp下げ8.31%となった。

ギリシャ株の指標であるアテネ総合指数は1.5%上昇し、昨年11月 以来の高水準に達した。2月安値からは47%上げており、域内で最高の パフォーマンスとなっている。

ユーロ圏財務相会合(ユーログループ)は24日、2015年半ばに合意 した支援の条件をギリシャが順守しているか評価を行う。

原題:Greek 10-Year Yields Drop to Six-Month Low After Austerity Vote(抜粋)

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