米国債:ゴールドマンが売りシグナル-利上げめぐる見方の変化で

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米国債トレーダーらは利上げペースの予想を上方修正する一段の余地があり、それが国債にはリスクになっていると、ゴールドマン・サックス・グループのストラテジストが指摘している。

  ゴールドマンによれば、米国債は年初から3%上昇しており、年内の利上げに対するトレーダーの見方と金融当局の予想との間に乖離(かいり)があるため、「急速な修正」の影響を受けやすい状況にある。先週公表された米連邦公開市場委員会(FOMC)4月会合の議事録は、6月にも利上げがあり得ることを示唆し、国債利回りは急伸した。トレーダーらが織り込む6月利上げの確率は32%と、1週間前の4%から上昇した。

Source: Bloomberg

  ゴールドマンの金利ストラテジスト、ロハン・カンナ氏はリポートで「市場は今後のFOMC会合での利上げ確率を大幅に修正してきているものの、年内の金融政策当局のドット・プロット(金利予測分布図)と同調するには、なおかなりの修正が必要だ」とし、「これは、『価格の高い』債券が修正の動きに対して、明らかに脆弱(ぜいじゃく)であることを示唆する」と続けた。

  23日の米国債市場では、ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは前週末比ほぼ変わらずの1.84%。同年債(表面利率1.625%、2026年5月償還)価格は98 2/32。2年債利回りは2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上げて0.9%と、終値ベースでの比較で3月15日以来の高水準。

  オッペンハイマーファンズのクリシュナ・メマニ最高投資責任者(CIO)は、ブルームバーグテレビジョンのインタビューで、トレーダーと当局者との間で、向こう2年間の利上げペースをめぐる予想に開きがあることから、当局者らがタカ派的なトーンを強め過ぎた場合は「米国債市場で問題」が生じる可能性があると指摘した。

  5年債と30年債の利回り格差(イールドカーブ)は過去10営業日のうち9日間で縮小し、終値ベースでの比較では3月15日以降で最もフラット化した。

  UBSのジャスティン・ナイト氏、マティアス・ルシンスキ氏らストラテジストはリポートで、金融当局者の言い回しと議事録に反応したイールドカーブのフラット化は、向こう1ー2カ月において「少なくとも一部は反転」しやすいと指摘。「早期利上げへの潜在的なハードルは引き続き高いと考えられ、9月より前の利上げは可能性が低いと見込まれる」と記した。

原題:Goldman’s Khanna Says Treasuries Risk Selloff as Fed Views Shift(抜粋)

(第5段落以降を追加し、更新します.)
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