ビットコイン技術、貿易金融の不正監視への応用を銀行が検討

  • スタンダードチャータードやBofA、HSBCなどが導入も
  • 共通プロセスの合意や単一のオペレーティングシステムの導入が課題

4兆ドル(約440兆円)規模の貿易金融における不正リスクに対応するため、仮想通貨ビットコインを支える技術「ブロックチェーン」といった分散型レジャー(デジタル台帳)技術の導入を銀行が検討し始めた。

  中国の青島港での不正で2年前に約2億ドルの損失計上を余儀なくされた英スタンダードチャータードは、ブロックチェーンに類似するシステムを使う電子インボイス(送り状)を開発するため、シンガポールのDBSグループ・ホールディングスと協力。米バンク・オブ・アメリカ(BofA)や英HSBCホールディングスも、ブロックチェーンを貿易金融などの銀行業務に応用することを検討している。

  ブロックチェーンの推進者は、同技術が銀行業務を一変させ、多額のコスト削減につながると主張している。貿易金融でのマネーロンダリング(資金洗浄)を監視する技術を提供するアキュイティのグローバル戦略責任者、ヘンリー・バラニ氏は、インボイス関連の不正の可能性が高いことを考えると、ブロックチェーンの活用で「インボイスを有力候補と考えるべきだ」と指摘した。

  銀行は貿易業務での不正に伴う損失を通常は公表していないが、2015年の国際商業会議所(ICC)の調査では、約20%の銀行が不正疑惑の増加を報告している。

  アクセンチュアの資本市場業務担当グローバルマネジングディレクター、オーエン・ジェルフ氏は「共通プロセスでの合意や、単一のオペレーティングシステムを全ての銀行が確実に採用できるようにすることが課題」 との見方を示した。

原題:Fraud in $4 Trillion Trade Finance Turns Banks to Digital Ledger(抜粋)